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ルワンダ視察レポート

ルワンダ視察レポート

KDLが本社を構える神戸市は、神戸経済の持続的な発展のため、最後のフロンティアと呼ばれる東アフリカ地域との経済交流を目指しています。2016年10月、KDLは神戸市が進めるルワンダ共和国とのICT分野における経済・交流連携の一環で、神戸の企業として神戸市の視察に同行しました。現地の様子と反応、今後の展開などをレポートします。

滞在日程:平成28年10月18日~27日(10日間)
参加企業:6社
訪問先:ルワンダ国内のICT企業、ルワンダ青年ICT省、貿易産業省、経済団体連合会、キガリ市、ICT会議所、K-Lab、Fab Lab、トゥンバ高等技術専門学校、ルワンダ大学工学部、JICAルワンダ事務所
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  • 10月22日 ルワンダ入国、Gaculiro VTC(公立職業訓練センター)、販売マーケットを訪問
  • 10月23日 ジェノサイド記念館見学
  • 10月24日 Tumga Technology of Collage、ルワンダ国立大学訪問
  • 10月25日 ルワンダ国立大学、k-Lab訪問
  • 10月26日  Tumga Technology of Collage訪問

ルワンダ共和国とは

東アフリカの中央部に位置するルワンダ共和国は、日本の四国程度の広さに東京都ほどの人口(約1200万人)を抱えるアフリカの国です。大統領の強力なリーダーシップで法規制やテクノロジー導入を圧倒的なスピードで進めており、この十数年でITや観光業において飛躍的な発展を遂げています。
今回は、このルワンダの首都・キガリ市に訪問してまいりました。
キガリの街は汚職も少なく、ビジネス環境も治安もかなり良く、驚くばかりでした。
街は驚くほど綺麗に掃除されており、日本、シンガポール以上にゴミひとつ落ちていません。人々は非常に親切でピュアな民族性であり、日本人とは相性がよいと感じました。食事もおいしく、住みやすい場所です。

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職業訓練校で商品の検品用スマホアプリを開発

ルワンダに到着したその日のうちに、キガリ市にあるGaculiro VTC(公立職業訓練センター)を訪問。ここは、各種の専門技術を学ぶ職業訓練校のようなところで、服や家具の制作技術、情報通信技術などを教えていました。施設や授業風景を見学させていただきました。
学校ではありますが、実際にモノを作ることで実践技術を身に付けるため、実際の製品ができあがります。ここで作られた製品は、そのまま販売マーケットで市場へ出荷・販売されているそうです。

製品の制作現場や販売マーケットを見学するうちに、気になることがでてきました。それは、ITの活用です。

IT化の目的のひとつに、効率化があります。例えば日本であれば、材料や在庫、販売プロセス、売上管理に至るまでのすべてにITが導入されています。
KDLでも同様に、お客様からITによる業務の効率化を相談頂くことも多く、それに対して様々な視点からアイデアを出し、IT技術を駆使して提案をすることで価値を提供しています。

技術やインフラ面は急速に整備されてきたルワンダですが、IT技術を実社会で活用する、という点で追いついていないという印象を受けました。

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Gaculiro VTC(公立職業訓練センター)の様々な施設

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ホテルでアプリ開発

「ルワンダの方にITの活用を体験してもらいたい。」

そう考えた私たちは、ホテルに帰って早速その夜から、出荷前の商品を検品するスマホアプリのプロトタイプの開発に取り掛かりました。商品ごとのバーコードを読み込むとチェック項目が表示され、検品できるというものです。

高い品質において世界での評価を勝ち取ってきた日本とのビジネスには、モノであれソフトウェアであれサービスであれ、その品質の担保は欠かせません。今後日本とのビジネス展開をする上で、品質保持に関する仕組み作りは急務になると感じたこともこのアプリ開発のひとつの動機です。

現地でも使えるように現地のスマホを購入、動作確認をしながら、滞在中に少しずつ開発を進めました。私たちの「何かつめ跡を残したい」という強い思いが生み出すプロトタイプが、滞在最終日に大きな連携を生み出すことにつながることになるとは、このときはまだ考えもしませんでした。

標高3000mの丘の上の専門学校でプログラミング教育

2日目のジェノサイド記念館の見学。ここは1994年のルワンダ虐殺に関する記念館で、当時の悲惨な様子が展示されていました。100万人近くが犠牲になったとされるこの出来事から、わずか20年余りで今のルワンダにまで発展したのは、本当に奇跡だと感じられます。

そして、3日目に訪れたのがトゥンバ高等技術専門学校(以下、TCT)という情報通信の専門学校でした。標高3000mほどの高さにある学校で、なんと日本人の先生がJavaによるプログラミングを教えていました。

ここでは、校長先生から「教育の質が上がらな い」という課題をヒアリングしました。ルワンダはICT分野の整備により急成長してきましたが、最新技術を教えられる人材が慢性的に不足しているというジレンマを抱えています。実際の生活や社会の課題に対して、最新の技術を用いて0からものを開発するという実践力が授業では身につかず、世界に通用する人材を輩出できていないというのです。

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トゥンバ高等技術専門学校

ルワンダ最大の大学でスマートデバイスが言葉の壁を超えた

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ウェアラブルデバイス(Telepathy Walker)を身に着けるGaurav Bajpai教授

TCTを後にして、次に訪れたのはルワンダ国立大学。ここで私たちは、 Gaurav Bajpai教授と出会いました。教授は、我々が紹介した日本のスマートグラスに大変興味を示され、「明日、ぜひ自分の授業に参加して、KDLの先端開発を紹介してもらえないか」とおっしゃいました。

翌日、約束どおりわたしたちは、Gaurav Bajpai教授の授業に参加。スマートグラスのアプリケーション開発についての取り組みや、雷を検知する「雷リストバンド」のプロトタイプなどを紹介しました。

教員、学生たちはこちらのプレゼンテーションに対して大変興味を示し、開発方法や技術などについての質問が相次ぎ、「最新技術を教えられる人材が不足している」ことを実感しました。

システム紹介とソースコード寄贈式

滞在最終日、我々は2日に訪れたTCTを再度訪問しました。目的は、メンバーが寝る間を惜しんで少しずつ開発を進めていたアプリを紹介し、ソースコードを寄贈すること。我々は、初日に訪れたGaculiro VTC の課題解決のために検品用のスマホアプリを開発、ご紹介しました。TCTの方はKDLのITに対する視点と開発の早さに大変驚かれ、これをルワンダで実用化したいという意向を示されました。

そこで、その場でソースコードを寄贈し、TCTの教員に学生らがこのアプリのソースコードをメンテナンスする作業を支援してもらう約束をし、最新技術を実践的に覚えていただくことを提案しました。
これが実現すれば、教員の技術力が向上し、日本とのビジネスを進めるために必要な、技術力の高い人材を育成することにつながります。
校長先生はその場で提携に合意され、2017年から本格的に始動するKDLとTCTの連携が決まりました。

◎連携のプレスリリースはこちら

握手するTCTの校長とKDL村岡

TCTの校長とKDL村岡

感謝状の写真

ソースコード寄贈に対する
TCTからの感謝状

最後に

視察してみて感じたのは、ルワンダをはじめアフリカ大陸は我々日本人が思っているよりもずっと先進的だということです。人々はスマートフォンを操作し首都キガリを中心とした主要な観光地の場合、ホテルやカフェなどに無料Wi-Fiが設置されていることは珍しくありません。近年は観光産業にも注力しているため観光スポットへの道路や路線バスも整備されつつあります。アフリカの大都市としては治安もよく、観光地としても魅力ある国だと思います。

ただ、労働人口のうち約9割(wikipediaより)が農業に従事しており、国土及び可耕地に対する人口が多く、人口過剰という問題も抱えています。現状のままでは、国策に沿って先進的なICTを扱う高度なエンジニアを育てても国内では需要が少ないというジレンマが存在するのは事実です。

そういった意味でも、ルワンダをはじめとするアフリカ大陸は、地球上最後の巨大市場とも言われており、将来のあらゆるビジネスにおいてのポテンシャルを秘めている地域です。インフラの整備に伴い人々の生活水準が向上し、必要な資源やサービスが増加しています。我々KDLはここにいちはやく着目し、現地に対する技術的支援、情報交換を中心としたコミュニケーションを積極的に行う中で、日本のIT技術を活かしたビジネスチャンスを模索し、迅速かつ的確なシステム開発でアフリカでのプレゼンスを高めていく所存です。

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