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2020.02.13
KDL社内・社員

社内勉強会【お客様とKDLが幸せになる方法 -UXデザインの取り入れ方-】

KDLはIT企業です。ITと言えばシステム開発やWEBサイト制作という認識の方も多くおられると思いますが、システムやWEBサイトと切り離せないのがデザインです。「初めて使うけど、このアプリ分かりやすい!」「このサイトは見やすくて、商品が探しやすい」など、企業にとってユーザが最初に触れる大切なところでもあります。

というわけで、今回はエクスペリエンスデザインチームの岩崎さんが講師を務めた勉強会「お客様とKDLが幸せになる方法 -UXデザインの取り入れ方-」についてレポートします!

勉強会の説明文からかっこいい

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「モノを創る、サービスを創る上で、ユーザー体験設計が大切と言われています。
なぜ大切かというと、お客様と、創り手の私たちが幸せになれるからです。その理由と、『じゃあ具体的に、何をしたらいいの?』『何から始めたらいいの?』をお話しします」

・・・これは聞きに行かないとダメなやつです!期待に胸を膨らませ参加すると、いつもは颯爽とかっこいいイメージの岩崎さんがめちゃくちゃ緊張しています!そのギャップがまた素敵!と感動していると勉強会が始まりました。

雑談をやめ、途端に聞き入る参加者ら。ご存じない方も多いのかもしれませんが、エンジニアが全員デザインに詳しい訳ではないのです。

ユーザー体験とは

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ユーザー体験(以下、UX)は一般的に「製品やシステム、サービスの利用、および/もしくは『予想された使い方』によってもたらされる人々の『知覚と反応』」と定義されています。

「予想された使い方」を、まだ起こっていない、体験していない状態、「知覚と反応」を、内面の出来事、心の中や頭の中で起こっている出来事だと仮定すると、実際に製品やシステム、サービスを利用していない時間も対象にしていることが分かります。

つまりUXとは、ユーザーの満足度を考えてデザインすること、そして利用したユーザーの内面の時間の流れまでが含まれるものだと捉えることができます。

ユーザー体験デザイン(UXD)が必要とされる理由

1 ユーザーの選択肢が増えた

WEBサイトを持っていない、システムを開発していない企業ばかりの時代と比べ、現在は高機能なものや、似たような製品・サービスが多く存在します。そして、機能だけでは差別化がとても難しく、品質も価格帯も同じようなものが複数存在します。「高機能」になれてしまったユーザーに注目してもらうには、「体験」が必要になってきます。

2 サービスの継続利用が重要になった

昔から月額課金制のビジネスモデルはありましたが、現在は体験的に「基本の機能は無料」で使えるけれど、その良さを知っていただき、一つ上のプレミアム有料サービスへ移行してもらうというモデルが主流です。この戦略を成功させるにはUXDが必要な要素であるということも挙げられます。

3 利用体験を拡散されるようになった

SNSが普及したことで、著名人やインフルエンサーとされる方以外でも自分の体験を広く配信することができる世の中になりました。良い体験ができたこともそうですが、悪評もすぐに拡散されてしまいます。今の時代は、かなりシビアな意見を配信する人も多く、どれだけ素晴らしいUXに持っていけるかどうかが重要だとのことです。

なぜデザインという?

さて、ユーザー体験に「デザイン」という言葉をどうして使うのか?
uxd001.jpg岩崎さんから質問されました。「デザインというと何を思い浮かべますか?」

皆さん、サイトを見やすくする、とか、製品をかっこよくする、とか、そういったことを思い浮かべられたのではないでしょうか?(広報ももちろんそう思いました)

ですが、岩崎さんはデザインとは「人間を中心に考えて課題解決すること」だと考えているそうです。組織をデザイン、未来をデザインなど、枠組みに重きを置いているのだとか。日本では狭い定義になりがちですが、海外では空間演出や計画、設計などもデザインと呼ぶのだそうです。

ユーザー体験デザイン、具体的に何をすればいい?

岩崎さんがUXDを考える時に重要視している5つのステップが以下の通りです。

  •  戦略:このシステムはどうして作るの?(要件定義の一個前)
  •  要件:達成するために必要な条件を定義する
  •  構造:どのように実現するかを設計する
  •  骨格:systemでいうと画面のインターフェースを設計する
  •  表層:どのような印象をユーザーに与えるかを設計する

→ストーリーボード、プロトタイプを作ることもあるのだとか。

プロセス通りに進めることよりも、メンバーの考え方が大事になってくることが多く、システムの要件定義も同じだが、お客様と意見交換をしてゴールを設定することが重要だと話してくれました。

エンジニアへおすすめポイント

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お客様の温度感や熱量など、会ってみないと分からないことはたくさんあるので、「お客様のところに行って議論することはすごく大事!」。お客様と直接対話することで当事者意識を高く持って開発に望めるそうです。

併せて自分だったらどうするか?と自分の主観で一度考えてみることの大切さについても話されていました。日本人独特のおもてなし精神を大切に、お客様の立場になりきって想像することで今まで見えなかったことや考えが見えてくることもあるのだとか。

お客様とKDLが幸せになるために

最後にエンジニアへメッセージがありました。

一つ目は「根本的な『問い』を持ってほしい」ということ。誰のためのもの?そもそもなぜそれが必要になったのか?そのサービスを利用してどんな幸せな体験ができますか?という目線を忘れないように。

二つ目は「チーム内での雑談できる機会をつくる」ということ。会議ではなく、お客様の課題解決のためにざっくばらんに話せる機会があればいい、欲をいえば、お客様ともざっくばらんに話せる機会があればもっといいのだそう。メンバーからお客様の事を考えて自由に意見をだせるような雰囲気を作り、また、お客様にも一緒に創り上げていく意識を持っていただくにはこれが一番とのこと。勉強会の最後には大きな拍手が贈られました!
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最後に

皆様いかがでしょうか?広報はものすごく勉強になった勉強会でございました。
KDLサイトでも同じことが言えるのです。このサイトは誰のために、何のために、どうして必要なのか?そこまで突き詰めて考えていかないといけない、というとハードルが高く感じますが、餅は餅屋です。我らがXDチームにも意見をもらいながらどんどん良くしていきたいと思います!

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執筆:大野 陽子

広報室