京都大学と電気通信大学との産学連携プロジェクトを発足

 国立大学法人京都大学大学院情報学研究科(新熊亮一助教ならびに高橋達郎教授、以下京都大学)と国立大学法人電気通信大学大学院情報システム学研究科(笠井裕之准教授、以下電気通信大学)と株式会社 神戸デジタル・ラボ(代表取締役:永吉一郎、本社:神戸市、以下KDL)は、人、場所、物の間の適切な「距離感」に応じたサービス・資源制御を実現することを目的とした「関係性メトリックに基づく新世代ネットワークアプリケーション」の研究プロジェクトを産学連携により発足致しました。本プロジェクトでは、世界レベルの技術開発を目指し、欧州CREATE-NETとも連携してグローバルな視野で研究を進めます。
 なお、京都大学と電気通信大学とKDLは、独立行政法人情報通信研究機構(NICT)の委託研究「新世代ネットワークを支えるネットワーク仮想化基盤技術の研究開発(2011年9月~2013年3月の2ヵ年計画)」に採択されております。

 これまでのインターネットは、できるだけ物理的に遠いクライアント間でできるだけ低遅延・高品質な通信を実現する事を基本指針としていました。しかし社会においては、人、場所、物の間には「適切な距離感」が存在します。我々はこの適切な距離感を「関係性メトリック」と定義しました。

 本プロジェクトでは、こういった社会における「関係性メトリック」を定量化し、様々な関係性をネットワーク表現します。その特徴を抽出することで、潜在的な要求を発見し、そこに資源やサービスを割り当てます。「関係性メトリック」を最重視したアプローチをとることで、従来のようなメタデータによって整理し、絞り込むといったアプローチでは、サービス提供者さえも認識できなかったような深層の要求の発掘や新たな領域を開拓します。

 具体的には、関係性メトリックを利用して、

  • 急いでいる時は最短経路、急いでいなければ久しく会っていない友人と会うことのできる経路を道案内してくれるライフナビゲーション
  • 仕事内容や対象と部署、人材の関係性から、人と資源の最適化をはかるインテリジェントマッチングサービス
  • 様々な要因と事故・災害などの関係性を可視化し、要因と事故・災害の関係性が強くなるときに注意喚起を行う事故・災害予防システム

   などの新世代アプリケーションの実現を目指します。
 
 

本件に関するお問い合わせ先:

国立大学法人 京都大学 大学院情報学研究科(http://cube.kuee.kyoto-u.ac.jp/)
  新熊亮一助教 TEL 075-753-3556
  電子メール [email protected]

国立大学法人 電気通信大学 大学院情報システム学研究(http://klab.appnet.is.uec.ac.jp/)
  笠井裕之准教授 TEL 042-443-5670
  電子メール [email protected]

株式会社 神戸デジタル・ラボ
  山口和泰 TEL 078-327-2280
  電子メール [email protected]