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これからのIT業界で「選ばれるシステムインテグレータ」になるには

「選ばれるシステムインテグレータ(以下、SI企業)になるには」をテーマに、外部SI企業とパートナーシップ契約を結び関東を中心にサービスを展開するインフォテリア社ASTERIA事業本部長 兼 西日本事業所長である熊谷晋様と、入社以来SI事業の開発部隊をけん引し続けるKDLのソリューション本部長・玉置慎一が、IT業界の現状や課題、今後のSI事業の行く末について対談しました。

IT業界の現状について

お二人が感じておられるIT業界の現状を教えてください

KDL 玉置(以下、玉置)

今に限ったことではありませんが、IT業界では他業界と比べて次々に新しい技術やサービスが生まれていますし、それに伴ってお客様のITに求める期待が高まり続けています。新しいモノの中にはバズワード的な物もありますが、それらをお客様のビジネスの発展にどう活用できるのかを常に考え、お客様の役に立つソリューションをスピード感をもって提供していかなければ、すぐに取り残されてもおかしくない状況にあります。また、クラウドの発展・普及によって、我々のようなシステム開発を行うシステムインテグレータだけでなく、クラウドサービスを専門に提供するIT企業など、IT業界内のプレーヤーが増えたことにより、競争が激しくなっています。

KDL 玉置
インフォテリア 熊谷氏
インフォテリア 熊谷氏(以下、熊谷)

IT業界と一口に言ってもFacebookやAmazonのような企業もあれば、弊社のようなソフトウェアを開発・販売するメーカーやクラウドサービスで提供するサービサーもあり、また、日本では今回の主題であり、KDL様も分類されるシステム開発を行うシステムインテグレータと呼ばれる企業が非常に多く存在します。それぞれICTをベースにビジネス展開をしているためにIT業界以外の方が見ると同じように見えるかもしれませんが、ビジネスモデルは大きく異なります。SIは、企業を中心としたユーザの基幹業務システムに代表される情報システムの開発・運用・保守を担われています。

現在は大規模システムの開発案件が多いこともあり、SI業界的には人手不足で好況と言えると思いますが、多重下請けが常態化してしまっている構造的な問題やユーザ企業による内製化の促進、クラウドサービスの普及といった背景もあり、この好況はいつまでも続かないと言われています。そこでSI各社は既存のビジネスを守りつつ、新しいビジネスをどう立ち上げていくか?という課題を抱えていると感じています。


玉置

仰る通りでして、KDLはその課題に対する取り組みの一つとして、AI(人工知能)やIoT、AR、VR といった先端技術を積極的に活用した開発を手掛けています。昨年の「CEATEC JAPAN 2017」にも「Fashion Recommend Bot(Nextremer様ブース)」「Cloud Switch API(旭化成エレクトロニクス様ブース)」「雷観測リストバンド(神戸市様ブース)」「観光マーケティング(KDLブース)」といったテーマで出展するなど、KDLが提供できる新しい価値をお客様に知っていただく取り組みを進めています。ただ、他社のブースを見ていますと、「そういった先端技術も、もう使えることが当たり前になっているのでは」と感じる出展がたくさんありましたので、今後はもっとスピード感を出して「世の中にどんな技術があるのか」をキャッチアップし、課題に対する取り組みを我々の強みに変えていきたいと考えています。

SI事業について

SI事業の現状と課題についてはいかがでしょうか?

熊谷

KDLはSI企業として位置づけたほうがいいのでしょうか?

玉置

KDLはSI事業を主軸として成長してきました。ただ、大手のSI企業と比べたら規模は小さいですし、セキュリティ事業やクラウド型のサービスも提供していますので、お客様からはSI企業だと思われていないかもしれないですね。

熊谷

なるほど。私たちがお付き合いしているパートナーは、大手SIが多いのですが、こういった企業とKDLは少し違うと感じています。従来型のSI事業ではすでに構築したシステムの改修やリプレース、運用・保守といった言わばお客様の「守り」の部分を支援するのが主となります。KDLはそれだけでなく、積極的に最先端技術への取り組み・サービス展開もされるなど、お客様の「攻め」の部分も支援されているので、1歩先を進んでいるイメージですね。業界全体で見た時に、危機的状況にあると言われる従来型のSIビジネスを考えると、エンドユーザから直接選ばれるプライム・コントラクター以外は淘汰されていくと思いますが、そのように直接選ばれるにはKDLのように顧客をリードできるような高い技術力を保持し、規模は大きくなくても地域に根差し俊敏な対応が可能など、当然ですが差別化できる強みが必要だと考えます。「企業規模が大きいから安心」とか、「何でもできます、やります」では差別化になりませんよね。

玉置

ありがとうございます。ありがたい評価をいただけて、とても光栄です。

差別化できる強みの必要性は、我々も同様の認識を持っています。この数年でお客様のニーズがITを活用した「課題解決」や「業務効率化」から、新しい技術やサービスを既存のビジネスにどう活用すればいいのか、新しい技術やサービスを活用して新しいビジネスを始めたいといった、ITを活用して「ビジネスを推進したい」といったニーズに確実に変わってきています。

「課題解決」や「業務効率化」がニーズの場合、どういうシステムが必要となるのか、お客様ご自身がその答を持っていらっしゃることが多く、答えを実現する方法を提案し、それを開発することがSI企業に求められる役割でした。しかし、最近の「ビジネスを推進したい」というニーズにおいては、お客様が答を持っていらっしゃらないことも多く、答えを導き出す過程から支援させていただくことがSI企業の役割に変わってきています。その役割を果たしていくためには、システムをどういう方法で作るかを考える前に、ビジネスで成果を得るために「誰と組めばいいのか」や「何を組み合わせればいいのか」といったことを考えないといけません。幅広く考えられる力を身につけて、お客様の期待を上回るアイデアを提案していくことが我々の課題だと感じています。

熊谷

今SIが抱えている課題は人月ビジネスから脱却するための新しいビジネスの創出ではないでしょうか。しかし、色々とお話をお聞きすると、新しいことに挑戦するのに、本来資産であるはずの企業規模や堅実な社風などが負債となるケースやSaaSに代表されるストック型サービスのような(従来型のビジネスに比して)短期的には売上・利益規模の小さいビジネスについての組織・人的評価基準の設定が上手く行えていないケースなど、大小さまざまな問題があり大変苦労されていると感じています。今後はさらにSI案件規模の縮小やこれは私共もそうですが、異業種・異なるレイヤーからの参入など「破壊者」に事業を大きく脅かされることも想定され、競争はさらに激しくなっていくと考えられます。そんな中でもビジネスが順調・拡大されていると感じられるSI企業は、得意な専門領域を持ち、自社に足りない所は外部と積極的にアライアンスを組んだり、組織を切り出してフットワークを軽くしたり工夫をされ、環境変化に柔軟に対応されているベンチャー企業や組織が多いと感じます。

情報セキュリティについて

玉置

SI企業の独自色や技術力に加えて最近重要視されるようになってきたのが、「情報セキュリティ」への対策です。KDLは情報セキュリティ事業を展開しておりまして、Webシステムの脆弱性診断や、インシデント(セキュリティ事故)対応などのサービスを提供していますが、セキュリティ事業を展開する部隊だけではなく、WebサイトやWebシステムの開発に携わるすべての社員が、 設計や実装の段階からセキュリティを意識して開発を進める「セキュア開発」にも力を入れています。「ASTERIA」はセキュリティに関してどのくらい重要視されているのでしょうか?

熊谷

「ASTERIA」という製品としてのセキュリティは当然ながら重視し、設計・開発されています。ただ、JAVAベースの製品であり一部OSSなども利用しており、それらに深刻な脆弱性が発見されることもあります。そこはすべてインフォテリアで担保できるわけではありませんが、すぐにアップデート対応ができるような仕組みを実装しています。また、お客様から見た時には"システムとして"セキュリティが担保されているかが重要となりますが、ミドルウェアという製品の性質上、構築される情報システムのセキュリティはインフォテリアでは担保できません。そこは実装を担当されるパートナー企業やお客様自身に担保いただく必要があります。

玉置

なるほど。そういった意味ではパートナー企業の責任が重いのですね。今後お客様がSI企業を選定する際の基準に「セキュア開発ができる企業」の優先度が上がってくることは明白です。先ほども話に上がりましたが、お客様は「ビジネスをどう伸ばしていくか」を課題にシステム開発に投資されますので、そのシステムでお客様の信頼を失墜させるようなセキュリティ事故を起こさせないためにも、KDLはセキュア開発により一層力を入れていきます。

インフォテリア様の事業戦略とは

開発部隊を抱えながら、SIではないインフォテリア様の事業戦略とは?

熊谷

SI事業は労働集約型なので、ビジネスを拡大する前提は人の確保となります。また、汎用的な技術で対応可能な多くの案件は競争が激しく、価格競争になり、利益率の向上は困難です。インフォテリアは製品を創る・価値を届けることに注力しているので、原則としてSI事業はやらないと決めています。個別の要望に対応するカスタマイズも一切おこないません。汎用性を高くし、製品・サービスを多くの方にご利用いただくことで収益をあげるようにビジネスを展開しており、その為におかげさまで高い利益率をほこります。とは言ってもASTERIAを使ったSIは必要ですので、ASTERIAに精通し強みを持つパートナーと組んで事業を進めています。

玉置

「労働集約型のSI事業では利益率の向上が難しい」というのはKDLのSI事業でも課題の一つですので、「作るだけでない価値をどれだけ提供して差別化できるか」を考える中で積極的に取り組んでいるのが、先端技術を活用した開発であり、セキュア開発です。ただし、それだけで急に利益率が向上するものではないですし、一方で新たなことにチャレンジするには投資の源泉が必要ですので、知識集約型で付加価値そのものを提供するサービス事業の強化にも取り組んでいます。インフォテリア様の高い利益率はどのように実現されていらっしゃるのでしょうか?

熊谷

インフォテリアでは、私が管掌しているデータ連携製品の「ASTERIA」とモバイル端末向けコンテンツ管理サービス「Handbook」という製品・サービスが現在の主力で、現在はおかげさまで売上総利益率(粗利)は8割を超えています。その利益は、次世代の製品開発の為に他社に比して大きな研究開発投資の源泉となっています。研究開発の成果として2017年にはIoT関連製品としてモバイルアプリ開発ツールの「Platio」、エッジコンピューティング用ミドルウェア「Gravio」をリリースすることができました。世界的に存在価値のある独自性を持った製品やサービスを提供するというのがインフォテリアの経営理念の一つであり、利益はもちろん重要ですが、単純に利益を追うのではなく優れた製品・サービスを提供し、市場から評価された結果が利益となって返ってくる、と思っています。

「ASTERIA WARP」「ASTERIA WARP CORE」について教えてください

熊谷

「ASTERIA WARP」は、EAI(Enterprise Application Integration)、ETL(Extract、Transform、Load)、ESB(Enterprise service bus)と当てはまるカテゴリーがいくつかあるのですが、システムからシステムへデータの橋渡しをする「データ連携製品」というのが分かりやすいと思います。専任の情報システム部門をお持ちのような大企業がターゲットであり、日本を代表する企業を中心に多くのお客様にシステムをつなぐデータ連携基盤として使っていただいております。発売から10年以上経ち、この分野では11年連続シェアナンバー1(※1)を獲得しております。

また、もっと多くのお客様に簡単に、気軽に使っていただくために「ASTERIA WARP CORE」(以下、Core)を約1年前にリリースしました。これは実績が豊富な「ASTERIA WARP」のエンジン、高い生産性をほこる開発環境はそのまま、月額3万円からのサブスクリプション型の課金とすることで、価格が課題でこれまでご利用いただけなかったSMB市場や特定のシステムとだけ連携する限定的なニーズへの対応を目指しています。また、機能をシンプルにすることにより情報システム部門以外でのご利用も可能な製品になっています。お客様より問い合わせを多数いただいており、すでに公開した事例もございます。また、この「Core」の取り扱いに特化した代理店制度を同時に立ち上げましたが、すでに16社(2017年10月時点)と契約を締結いただいており、商材としての注目度も高いと感じております。

玉置

KDLで導入させていただいた案件で言いますと、「ASTERIA WARP」は2社、主にシステム連携で使わせていただいています。そのうちの一社に関しては、もともとAccessで構築されていたシステムのマイグレーションにも「ASTERIA WARP」を利用しています。

「Core」の方ですが、KDLが提供するECサイト内検索エンジンサービス「sui-sei」のマスタデータの連携に使わせていただいています。もともとFTPでCSVファイルを連携していましたが、あるお客様で商品マスタがさまざまな場所に置かれていて、かつファイルの形式がバラバラなデータを統合しなければならないことがありまして、もちろんそういったデータを連携する仕組みをKDLで開発することもできますが、後々のメンテナンスを考えると独自の仕組みを作るのではなく「Core」を利用したほうが、連携するデータの変更や追加などに容易に対応できると判断しました。

また、お客様ご自身で「ASTERIA WARP」を導入されている場合もありますので、KDLのエンジニアがお客様先に常駐して「ASTERIA WARP」を利用した支援をさせていただくことも多いです。システム連携の仕組みを運用する中で、仕様変更や連携する対象が増えた際にその都度システムを改修する手間がかかる・コストがかかるのではなく、お客様ご自身で簡単に運用できることを求められますので、そういう観点でもお客様にとっても使いやすいツールとして「ASTERIA WARP」が選ばれていると思います。

ところで、「Core」の関西エリアの1社目のパートナーとしてKDLを選んでいただけたのは、どういった理由からでしょうか?

熊谷

今回、KDLとは関西で初めてサブスクリプションパートナー契約を結ばせていただきましたが、このパートナー制度でターゲットとしているパートナーは、専門性の高い特定の分野に強みを持たれている、中堅企業や小企業にリーチできる、インフォテリアだけではカバーしきれない地域でのビジネス展開が可能、などの特徴をお持ちのSI企業やISVです。これまでに比して「Core」は、低コストなので利用範囲が圧倒的に広がり、多数のお客様にご検討いただける製品となっていますが、インフォテリアだけですべてをカバーするのは困難であり、信頼できるパートナーシップが必要不可欠となります。以前より玉置さんとは様々なビジネスのお話しをさせていただいた中で、私たちが描いている新たなターゲット層とKDLのターゲット層がぴったりと合ったこともあり、今回パートナーシップを組ませていただきました。KDLは専門性の高い製品やサービスをお持ちですので、単なる販売代理店ではなくパートナーとして両社の強みをいかしてお客様に価値あるソリューションを提供できるように検討させていただいております。

選ばれるSIになるために

選ばれるSIになるために何が必要でしょうか?

玉置

競争がさらに激しくなっていく中では、とにかくお客様のニーズに耳を傾けて、選ばれるための努力を怠らずに続けていくことが大事です。これからも次々と新しい技術やサービスが生まれる中で、それらをキャッチアップし、使いこなせる力をつけて、お客様が求めていらっしゃる答を提案できる力を磨き続けていきたいと考えています。KDLで言えば、AIやIoT、AR、VRといった最新技術がそれに当たります。また、セキュリティ事業を展開するKDLの開発部門には、当然セキュアなシステムを提供することが求められます。

これまでも納品させていただく前の脆弱性診断を徹底してきましたが、現在はそれだけでなく、より上流工程からセキュリティを考慮した実装をする「セキュア開発」に取り組んでいます。新しい技術やサービスに目を向けて活用できる力を磨くとともに、セキュアな開発、セキュアなシステムを提供する。そうやって支援させていただいた実績をしっかりアピールすることによって、お客様に「KDLに任せたい」と仰っていただきたいですね。

熊谷

私共の立場から考えた時には、「何でもできます」という万能型のSIではなく、専門性や得意な分野をお持ちのSIとビジネスをご一緒したいと考えています。例えばですが、今とても活力があるなと感じているインテグレーターは、特定のクラウドサービスに強みをもつインテグレーターですね。あえて領域を特化することにより、強みを発揮しているな、と感じています。

また、お客様自身も変わってきています。以前は戦略的アウトソーシングの名のもと、IT部門は企画に注力し、開発・保守・運用は外部委託することが盛んな時期がありました。しかし、リーマンショックなどの不況で強烈な外部委託コスト削減要求があり、IT部門は企画のみならず、開発・運用・保守も担う事が求められました。しかし、外部に依存し過ぎたこともありIT部門は自社だけでITに対する目利きをする力や開発・運用ノウハウを失ってしまっていました。近年はこの失われた力やノウハウを取り戻し、さらにビジネス環境変化への対応スピードを向上させる為、IT部門の内製回帰が進んでいると感じています。SIも変わらなければならないと思います。

玉置

そうですね、我々も「変わり続けていかなければ」という危機感を常に持っています。ただ、突拍子もないことはなかなかできませんので、どのように変わっていくかは課題の一つです。

熊谷

yukiyamaは突拍子もないですよね?(笑)

玉置

確かにKDLをSI企業と見ると、突拍子がないかもしれません(笑)yukiyamaはKDLが提供する初のBtoC向けサービスですが、本当はBtoC向けのサービスがやりたかったというよりも、SIとは全く違うビジネスのプラットフォームを創りたかったのです。KDLにはアイデアや企画を経営層に提案する制度がありまして、yukiyamaも「こんなことがやりたいです!」という社員が社長に直接企画をぶつけて始まった取り組みです。セキュリティ事業や介護サプリ(介護業務総合支援サービス)も世の中でこれから先に求められそうなことをエンジニアが追い求める中から、yukiyamaと同じような経緯で始まった取り組みですので、そういう意味では少しずつでも変わり続けてこれているのかなと思います。

熊谷

インフォテリアでも先ほどお話しました「Platio」「Gravio」というIoT関連製品・サービスを2017年にリリースしています。製品は、顧客の声を聴いてマーケットインの発想で作られるケースが鉄則とすら言われていますが、インフォテリアでは最初のバージョンは顧客の声を聴かずに「こういうものが必要とされているはずだ」とプロダクトアウトで作ります。しかし、セカンドバージョン以降は逆に徹底して顧客の声を聴き、製品に磨きをかけていきます。これがこれからのフェーズです。インフォテリアではSIを行っておらず、顧客の声をどう吸い上げるかは大きな課題です。その為、業務や業種に強い企業と組まないと製品を進化されられません。やはり、パートナーシップは極めて重要です。

また、長年販売してきたASTERIAシリーズにおいては、このようなパートナーとの補完関係を築けており、とても素晴らしい事だと考えておりますが、私たちがパートナーに頼り切ってしまい、今度はエンドユーザの声が聴けなくなってしまうという弊害も顕在化してきました。ASTERIAをより活用いただくため2年前からユーザしか参加できないコミュニティ「ASTERIA ユーザグループ(略称AUG)」を立ち上げましたが、副次的にエンドユーザの声を直接聴けるとても重要な場となっています。

今後について

今後の展望を教えてください

玉置

お客様のビジネス推進・課題解決がSIの使命だと考えています。KDLのSI事業は22年間そのスタンスで、お客様のニーズを汲み取って少しずつ提供できるソリューションを増やしながら現在に至っています。これからも基本的には同じスタンスで「作るだけでない価値の提供」に取り組んでいきます。ただし、世の中の変化がどんどん速くなっていますので、変化への対応を早めていく必要があると考えています。今後も新しい技術やサービスが次々に生まれてくると思いますので、これまでに培ってきた経験と技術にそういった新しい技術やサービスを組み合わせて、且つセキュアなソリューションを提供していきます。

熊谷

ユーザがノンプログラミングで開発できる「ASTERIA」シリーズは、GUI(Graphical User Interface:ビジュアル面で直感的な操作が可能なインターフェース)に大きな特徴があり、習得が容易な開発言語とも言えます。インフォテリアではこれを従来型のテキスト言語と対比して「Graphical Language」と定義しており、破壊的な価値を持っていると考えています。エンジニアではない方でもシステムが創れ、エンジニアはより早く創れる、という価値をこれまでの大企業を中心としたお客様だけでなく、多くの方に提供し、仲間を増やしていきたいですね。また、2017年にリリースしたIoT関連製品を今後ビジネスの基軸にし、ビジネスポートフォリオの構築を目指していきます。

こんなことを一緒にやっていきたい

熊谷

特に「EC系システム」とECサイトのサイト内検索サービス「sui-sei」、クラスタリングオートメーションツール「nosy」などKDLの得意とする独自のソリューションと連携して「Core」を利用いただけると良いなと思います。例えばお客様にとって自社保有のデータを興味関心ベースでクラスタリングする「nosy」はとても有用なサービスですが、メール配信・マーケティングオートメーション(以下、MA)・SNSなどと連携する事により更に価値が増します。「Core」は例えばMarketoやEroquaのようなMAツール、FacebookやTwitterなどのSNSに対応する機能を提供しており、容易に連携することが可能です。こういった他のシステムやサービスとの連携部分自体は付加価値が高くなく、しかもシステムの実装においてはとても面倒な部分です。こういった他のサービスとの連携部分に「Core」を適用していただくことでお互いの製品・サービスの強みを生かしたに良いパートナーシップが築けるのではないかと考えています。

玉置

はい、お客様が保有するデータを活用してビジネスを推進していくには、お客様のシステムや外部のサービスを連携させデータを有機的に繋ぐことが求められますので、我々が得意とするソリューションやサービスと「Core」の連携をぜひ増やしていきたいです。熊谷さんが仰る通り、「Core」のような素晴らしいい製品がある中で、システムやサービスの連携部分を独自に開発しても費用に見合った付加価値は提供できませんので、「Core」とKDLが持っている技術を組み合わせることで、お客様に高い付加価値を提供していければと思います。

特別コンテンツ

ちょこっと裏話
WEB版
だけの

「選ばれるシステムインテグレータになるには」をテーマにした特別対談、いかがでしたでしょうか?長文をお読みいただき、ありがとうございました。

さて、対談が終わった後の情報交換がかなり興味深いものでしたので、そちらも「裏話」としてご紹介させていただきます。

「ASTERIA」の今

玉置

サービスを開始された10年前に、10年後これほど多くの「ASTERIA WARP」に繋がるさまざまなサービスが出ていることを予想されていましたか?

熊谷

創業当時はXML専業のソフトベンダーでしたが、その当時「XMLを仕事で使うなんて」と言われていましたが今は当たり前のフォーマットになっています。インフォテリアのサービスである「Handbook」はiPadが出荷される前にリリースしましたので「iPhoneがビジネス利用されるなんて」とおっしゃる方が当時は大勢いましたが今は当たり前のように使われていますよね。インフォテリアはずっと先を見越してビジネスに取り組んできました。クラウドサービスも同様でAWSやMicrosoft Azureに対応する機能は2010年にリリースしています。但し、当時は全然売れませんでしたが。。。今は新聞紙面をにぎわすことも多いブロックチェーン技術にも2年以上前から積極的に取り組んでいます。

「ASTERIA」の海外展開について

玉置

「ASTERIA」の海外展開は進んでいるのでしょうか?

熊谷

そちらはあまり進んでいません。製品自体、買ってすぐ使えるというものではありませんのでやはり海外で展開をしていただけるパートナーの開拓が必要となると考えています。中国語と英語には対応しているので今後展開していきたい、という思いはあります。

玉置

海外にはSI企業が少ないですよね。「ASTERIA」を海外展開していく際どういった企業と組むことになるのでしょうか?

熊谷

まずはユーザに訴求するしかないと思います。ただ、昔英語サイトを作りダウンロードで評価版を利用できるようにしたのですが、まず知られていないですし、ドキュメントも揃っておらずうまくいきませんでした。当然ですよね。その為、プロモーションから担えるようパートナーシップが理想です。

採用について

玉置

成長意欲の高いエンジニアの方に仲間になってもらいたいのですが、なかなか採用がうまくいっていません。一時期「技術よりも人間性」に重きを置いて採用活動をしていたことがありましたが、現在は技術力に重きを置いています。インフォテリア様はどうされているのでしょうか?

熊谷

私の管掌範囲ではないのですが、開発部門のエンジニア採用では技術力は当然重要なポイントになるときいています。ここ1年ほど開発者として入社している社員は全員外国人ですね。日本語は話せないけれど、熱意もありすごく優秀です。私の管掌範囲の事業サイドでの営業やエンジニアの採用で一番重視しているのは意欲です。能力と情熱を持つ人は必ず結果を出します。ただ、能力は後で延ばすことも可能ですが、意欲や情熱は育つものではありませんので。

玉置

KDLでも社員の1割は外国人なのですが、皆さん日本語がとても堪能です。違う国の社員同士が日本語でコミュニケーションをとっている姿もよく見ますね。インフォテリア様では英語が話せれば働けるという安心感があるのでしょうね。そういったところは勉強になります。

貴重なお話をありがとうございました。

※1 「ASTERIA(アステリア)」が国内企業データ連携ソフト市場で11年連続シェアNo.1を達成!(報道発表資料URL)
https://www.infoteria.com/jp/news/press/2017/08/09_01.php

※掲載している情報は2017年11月の取材時点での情報となります。

インフォテリアASTERIA事業本部長 兼 西日本事業所長熊谷 晋(くまがい すすむ) 氏

パッケージソフトウェア企業でSFA、CTIミドルウェアの企画・営業に幅広く携わる。2005年、インフォテリア入社後、ASTERIAの営業を担当。2015年より現職。株式会社リアライズ 取締役(非常勤)。中小企業診断士。

KDL取締役 ソリューション本部長玉置 慎一(たまき しんいち)

神戸大学工学部卒業後、同年10月にKDL入社。大手SIerに常駐し、生命保険会社、液晶テレビ製造メーカーなど、数々の業務システムの開発に、PG、SE、PLとして従事。その後本社に戻り、大手通販会社をはじめとした数々のECサイトやWEBシステムの構築にPMとして従事。2014年に執行役員、2016年にソリューション本部長を経て、2017年12月取締役に就任。趣味はマラソン。KDLでもランニング部に所属。

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