事例紹介

画像解析を用いたテレビ局向けロボットカメラ操作支援システムを開発

カメラのイメージ図
#AI

お客様の課題

某テレビ放送局様では、火災や事件があった際に現場周辺の映像を放送するために、ビルの屋上などにロボットカメラを設置されています。
全国に多数あるカメラの中から現場に近いロボットカメラを選択しすぐに撮影する必要がありますが、土地勘のないエリアではどのカメラを選択すればよいのか、またカメラがどの方向を向いているのかの判断に時間がかかってしまいます。

そこでカメラに映っている画像を解析することで、カメラが向いている方向をGoogleマップ上に表示させる業務アプリケーションの開発を検討されており、KDLにご相談いただきました。

ソリューション

既存のロボカメシステムの映像信号を用いて、ロボカメ操作支援システムを構築しました。
システム内で撮影したい目標物を地点検索すると目標物に近い順にカメラリストが表示され、地図上にカメラ位置がピンで表示されます。カメラを選択すると、そのカメラが映している映像をシステムが解析、カメラが向いている方向と撮影している範囲を推定して地図上に表示します。

撮影範囲の推定プログラムには、pythonとOpenCVを使ったパターンマッチングによる画像解析を採用し、天候や時間帯によってパターンマッチングによる解析が難しい場合は補完的にビジュアルオドメトリを使用しています。これにより、時間帯や季節の太陽の向きによる影の影響を軽減でき、日中や夜間、降雨等でも高い精度で撮影範囲の推定が可能で、視覚的かつ直感的にロボカメの操作すべき方向を把握することができます。

システムを使用する現場を視察させていただき、直感的で、初めての方でも分かりやすいUI/UX設計を行いました。まずはプロトタイプとして納品させていただき、今後現場での検証を行いながら改善していく予定です。