「TUNEGRID」を活用して公園遊具の使用状況を可視化

「TUNEGRID」を活用して公園遊具の使用状況を可視化
公園のDX推進に向けた実証実験を実施

情報システム開発・運用・保守を行う株式会社神戸デジタル・ラボ(本社:神戸市中央区、代表取締役社長:永吉一郎)は、各種スポーツ用品などを製造、販売する株式会社アシックス(本社:神戸市中央区、代表取締役社長CEO兼COO:廣田康人、以下「アシックス」)、修景遊具環境事業などをおこなう株式会社ミヤックス(本社:宮城県仙台市、代表取締役社長:高橋蔵人)、サービス業向けクラウドサービスの開発・販売・サポートをおこなう株式会社EBILAB(本社:三重県伊勢市、代表取締役CEO:小田島春樹)と連携し、公園に設置されている遊具の使用状況を可視化する実証実験を実施しました。

今回の実証実験は、アシックスが有するLITE DXソリューション(※1)「TUNEGRID(チューングリッド)」のコア技術のひとつで、時間に応じた歩数を記録できるほか、受信機と連動することで、着用物の稼働状況を取得できる重さ約8gの小型BLEセンサ「TUNEGRID-Cube(チューングリッド・キューブ)」を使用しています。ミヤックスが管理する宮城県仙台市の秋保ヴィレッジの公園「アグリエわんぱーく」にある遊具12ヵ所に「TUNEGRID-Cube」を取り付け、公園内に設置した受信機を通じて、遊具の使用頻度や時間を記録。KDLは、TUNEGRIDのシステムサポートや運用支援を担当しました。

 ※1 アシックスが目指す「手軽に実装・利活用でき、利用者にわかりやすいデータを提供するシステム」

公園の遊具は、国土交通省の「都市公園における遊具の安全確保に関する指針」に基づき、年1回以上の定期点検が義務づけられており、有資格者が現地で目視・触診・聴診による変形や異常の有無を確認するため、多くの時間を要します。また、来園者数や使用頻度などの違いによって、遊具やその部材の消耗度合いは異なるため、年1回の点検前に故障してしまう可能性があります。

そこで今回、遊具に「TUNEGRID-Cube」を設置し、ブランコのスウィングによる振り子運動や滑り台などに発生する微細な振動を検知することで、遊具ごとの使用頻度や時間が取得できるかを検証しました。

今回の実証結果から、遊具の種類にかかわらず、使用頻度や時間を取得できることがわかりました。このデータは、遊具の使用状況に即した適切な時期に定期点検のスケジュールを立て、部材交換の適切な時期を把握するなど、遊具の劣化が原因の事故減少への活用が期待できるほか、メンテナンスの工数削減による公園管理業者の負担軽減や生産性向上など働き方改革への活用も見込めます。また、使用状況から遊具の人気順も把握することができるので、遊具の入れ替えなど公園の利用活性化への効果も期待できます。

今後は、公園施設業協会が定めるガイドラインをもとに、遊具の点検や部材の交換時期をお知らせするシステム開発の推進(※2)や、他の公園などへの導入拡大も検討し、子どもたちが安心して運動や遊ぶことができる環境の整備・維持に取り組んでいきます。

 ※2 遊具の使用状況のデータ収集と収集データを基にしたアラートシステムとして特許を出願中

また、将来的には、「TUNEGRID-Cube」を公園で遊ぶ子どもの足に装着することで、運動データも同時に取得し、遊具の使用状況と子どもの運動量の両方を可視化する公園のDX化も視野に入れたシステムの開発を検討していきます。

「TUNEGRID」について

アシックスが有する「TUNEGRID」は、スポーツの競技データや日々の運動習慣を簡易に記録し、その記録を分析することができるスポーツデータ統合システムとして2020年11月にアシックスと共同開発しました。小型センサを内蔵したシューズ、ビデオカメラ、スマートウォッチなど多様な測定ツールと連携し、それぞれから得られるデータを一元管理・分析するもので、スポーツの競技データや日々の運動習慣を分析してプレーの特徴や個人の運動量の傾向を可視化し、競技力向上や運動不足の改善、ケガのリスク軽減などの効果が期待できます。また、システムを応用し、放牧中の牛の足に装着して生態分析に用いるなど、さまざまな分野へ用途を拡大しています。
現在は、「TUNEGRID」を活用し、4つのシーン(「TUNEGRID For Sports」「TUNEGRID For Works」「TUNEGRID For City」「TUNEGRID For School」)における課題解決策の提供をすすめています。(公式ウエブサイト https://www.tunegrid.asics.com)

【会社概要】

会社名 :株式会社 神戸デジタル・ラボ
代表者 :代表取締役社長 永吉一郎
所在地 :〒650-0034 兵庫県神戸市中央区京町72番地 新クレセントビル
設立  :1995年10月
資本金 :5,000万円
従業員数:159名(2023年10月現在)
URL   :https://www.kdl.co.jp/

【本件に関するお問い合わせ先】

※取材など随時対応しますので、お気軽にお問い合わせください。
株式会社 神戸デジタル・ラボ
担当 :エンゲージメントリードチーム 中西
電話 :078-327-2280 (テレワーク推進企業です。メールでご連絡いただけますと幸いです)
E-mail:[email protected]