KDL BLOG
KDLのAI事業を推進するData Intelligenceチーム所属の佐伯です。
2024年7月17日(水)に東京ミッドタウンで開催された「SORACOM Discovery 2024」に、画像認識AIソリューション「KDL Cam (ケーディーエルカム)」を出展しました。
SORACOM Discovery は、株式会社ソラコムが主催する日本最大級のIoTカンファレンスで、多くのIoT業界関係者が集まるイベントです。今回の出展目的は、「KDLCam」の最新機能について、ご来場者様の生の声を伺うことでした。
「KDLCam」について
「KDLCam」は、カメラとAIを組み合わせ、画像認識技術を活用してお客様の課題を解決するソリューションです。
これまでご提供していた人流解析や物体検知などの機能に加えて、この度新機能として、カメラが取得した画像データの内容を言語生成AIが説明文に書き起こす「自動レポート機能」を追加しました。
出展内容
- 混雑状況を計測・レポートするライブデモ
- 「KDLCam」新機能のユースケース紹介
当日はKDL展示ブースにソラカメ(AtomCam2)を設置し、ブースの混雑度を計測・レポートするライブデモを実施。ダッシュボードを通して、取得したデータがどのように蓄積・分析されるのかをご覧いただきました。
「KDLCam」の自動レポート機能を検証した事例をご紹介しました。
この自動レポート機能の検証は、株式会社EBILAB様、株式会社アクアメント(劇場型アクアリウムátoa )様にご協力いただき実施しました。
ユースケース1:株式会社EBILAB様
「KDLCam」を用いて一日の状況と改善提案をレポートとして配信することで、マネージャーが現場にいなくても一日の状況が把握でき、スタッフの日報作成の負担を軽減することができるという結果を得ることができました。
(関連プレスリリースはこちら)
神戸デジタル・ラボとEBILAB、AIソリューションの共同検証を開始 画像認識AIと言語生成AIを連携し店舗の混雑状況を自動で分析・レポート化
株式会社アクアメント(劇場型アクアリウムátoa)様
「動物の行動を定期的に観測することで怪我予防に努めたいが、一日中監視・記録するのは困難」との課題をお持ちでした。KDLCamを使用してカピバラの展示エリア撮影し、行動分析を行うことで、効率的な監視と記録が可能になりました。これにより、動物の健康管理と安全確保に大きく貢献しています。
自動レポート機能で情報を効率的に把握
「KDLCam」の自動レポート機能は、ユーザー様のニーズに合わせて作成するレポートを自由にカスタマイズできます。作成できるレポート数に制限はなく、異なった切り口から複数のレポートを作成することも可能です。
また、スケジュール機能も備えており、定期的にシステム側からレポートを配信することができるので、システムにアクセスする手間なく、日々メールを受け取って確認するのと同じ感覚で重要な情報を効率的に把握できるようになります。この”システム側から話しかける”ような新たなユーザー体験に加え、柔軟なカスタマイズにより業種や業態を問わず汎用的に利用できることにご好評をいただきました。
ご来場者様の声
おかげ様で、多くの方にKDLCamにご興味を持っていただくことができ、終日ブースの来訪者が途切れることはありませんでした。
展示をご覧いただいたお客様からは、「従来の機械的なレポートではなく、人間が読みやすい形でレポートが出るのが良い」「改善提案まで踏み込んだレポートが出るのが良い」「監視、危機管理、危機察知のソリューションが多い中で、他にない観点で展開されており、大変興味深かった」といったお声をいただくことができました。
チャレンジコンテストで1位に
「SORACOM Discovery 2024」の最終セッションで開催された「ウェブカメラでここまでできる!「ソラカメ」チャレンジコンテスト」にも出場しました。
このコンテストは、参加者が「ソラカメ」を使っていろいろな現場の「これが欲しい!」システムの開発に挑戦した話を発表し、来場者に投票していただくもので、なんと1位をいただくことができました!
発表内容は以下の資料共有サイトにて公開されていますのでぜひご覧ください。
ウェブカメラでここまでできる!「ソラカメ」チャレンジコンテスト【SORACOM Discovery 2024】(Speaker Deck)
イベントを通じて得たインサイトと「KDLCam」の展望
今回の出展でいただいたお声から、「KDLCam」新機能をご活用いただけそうなシーンが具体的に広がりました。また改めて、重要なのは最新技術の導入自体ではなく、お客様が直面する具体的な課題に対して最適なソリューションをご提供することだと認識できました。
「KDLCam」はお客様の課題に対し、“頼れる相棒がおしえてくれる”自動レポート機能をコアコンセプト・コア機能として、AI技術の進化とともにさらなるソリューションの価値・精度向上を目指してまいります。
筆者:佐伯 佳則
デジタルビジネス本部 Data Intelligenceチーム所属