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当日の準備
10月28日、金沢マラソン日当日。前日の夜から降っていたザアザア降りの雨が少し落ち着いたものの、気温は13度前後と低く、雨がしっとりと降っていました。
朝からAEDが準備されている救護所にGPSトラッカーが準備され、6:30にスタート地点付近に集合したメディカルランナー向けの説明会で、GPSトラッカーが配布されました。メディカルランナーってこんな早くから集合して準備されるんですね。頭が下がる思いです。
<メディカルランナー説明会の様子>
メディカルランナーは、コースを走りながら一般ランナーの安全を見守り、緊急時には救護活動を行います。目立つように赤や黄色のビブスを着用しています。GPSトラッカーはポーチに入れて腰につけていただきました。
<メディカルランナーのビブスとGPSトラッカー>
8:00、スタート地点近くの交差点で、加賀電子様が最後尾車をトラッキングするために、GPSトラッカーを設置に向かいました。KDLの中西も立ち会って確認。
GPSトラッカーに電源を入れ、電波を発信しやすいフロントガラス付近に、動かないように固定しました。運転士の方にも説明して、設置完了です。

<最後尾バスのダッシュボードの上部にGPSトラッカーを設置>
いよいよスタート
スタートに向けて準備が進む中、雨は弱まりちょっと晴れ間も見え始めました。このころからアプリ画面上には次第にランナーとAEDを示すアイコン表示が増えてきました。AEDのアイコンは、AEDが置いてある救護所の位置とも一致しているので概ねちゃんと動作している模様。一安心です。

<スタート地点付近にランナーアイコンとAEDアイコンが出始める>
想定よりずっと寒くて且つ諸事情で前日眠れていなかったのですが、スタート地点に行くと、ランナーの皆さまの熱気でテンション上がりますね。ハロウィンが近いせいか仮装した方も結構おられて、みているだけでも楽しめます。
ただ、気温が低く雨が降る中でのマラソンは、体温が奪い取られて体温が急激に低下し、低体温症のリスクが高まるとのこと。救援システムの実験とはいえ、皆さまどうか体を最優先して無事にゴールしていただけますように。

<スタート地点の様子>
メディカルランナーも発見。ビブス目立ちますね!じろじろとメディカルランナーの腰回りを確認する広報はかなり怪しかったことでしょう・・。
ちなみに、マラソン大会ではランナーの自己申告タイムによってスタートの位置がブロックに分類されます。メディカルランナーはこのブロックごとにランナーの人数に応じて配置され、目安となるフィニッシュタイムが予め設定されています。今回の大会では、全部で35名のメディカルランナーがブロッグごとに配置されているとのこと。

<メディカルランナーも一般のランナーと一緒にスタート>
社内から20人ほどが走る(驚)という加賀電子様のランナーで、一部GPSトラッカーをつけて走られるということを聞いて、混み合うスタート地点を血眼で探しました。やっとお会いできました。頑張ってください!
腰のGPSトラッカーを見せていただきました。アンテナがポーチの左側から少し出ている状態で装着されています。ここでGPS衛星からの信号を受信し、Sigfoxを通じて可視化システムのサーバに発信します。

開会式や豪華ゲストの紹介・挨拶などのあと、8:40、ついにランナーが一斉にスタートしました。

<スタッフに混じってスタートを見守る広報(中央)>
システムの動作を確認しながらコースへ
コースで声援を送りながら救護所を回ってみました。AEDを持つ救護班は40以上もの班で構成され、コース上の決められた場所で出動に備えて待機したり、巡回したりされています。この班にひとつずつGPSトラッカーを持っていただいていました。
<交差点でランナーを見守りながら待機する救護班>
<救護所から担当の場所に向かう救護班。
緊急時にすぐ駆けつけられるように自転車が割り当てられる>
時々スマホで画面を確認しながら正しく動作しているか確認しました。ランナーの位置がコースからずれたり、たまに送信が途切れてしまうことがあるようです。
金沢駅前の加賀電子北陸営業所では、KCCS様、SMK様、加賀電子様が集まってテレビ中継とシステムの画面を真剣な表情で見守っておられました。
<システム運営本部を加賀電子北陸営業所内に開設。運営状況を見守る関係者>
交差点で、先頭を待っていると、先に「間もなくトップのランナーが参ります」というアナウンスや太鼓の音などで騒がしくなってきました。しばらく待っていると先導の白バイがやってきました。ここで気づいたのは、先導車両にもGPSトラッカーをつけると便利なのではということ。考えてみれば、マラソン大会では給水や交通規制、今回のように太鼓や音楽で迎えるなど先頭に合わせて準備することがいろいろあります。どこにいても先頭の位置がリアルタイムに確認できれば、準備に役立ちそうです。

<トップランナーを先導する白バイ>
続き・・安心安全なマラソン大会をサポートするGPSトラッキング実験レポート(当日後編)

筆者:松丸恵子
広報室