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Ogaki Mini Maker Faire気になった展示物

2018年12月1日(土)~12月2日(日)の2日間、岐阜県大垣市で開催されたOgaki Mini Maker Faireに、KDL.Make部のみなさんが参加してきたインタビュー記事後編です。

前半では、イベントに参加した感想や自分の出展物についてインタビューしました。後半では、交代で来場者としてブースを回って心に残ったものについて語ってもらいました。

気になった展示物を教えてください

中西

ではここからは、皆さんが気になった展示物を写真を添えて紹介してもらいましょう。

仏像CDプレーヤー

久野

スマートフォンの時代到来とともに衰退する、かつて一世を風靡したコンパクトディスク(CD)のために作られた仏像、というものだそうです。CD prayerと命名されていました。仏像が座っているCDプレイヤーの再生ボタンを押すと、仏像が背負うCDが再生されます。彼岸へ送られていくメディアのために仏像を作っていました。斬新な発想が印象的でした。

仏像CDプレーヤー
<仏像CDプレーヤー>

中西

これ再生するPlayと祈るPrayをかけて、仏像で再生するって発想が斜め上過ぎて素敵っすよ。なお初代プレステで再生されていたのは初代「鉄拳」だったし、でっかいブラウン管TVを持ち込むというこだわりポイントも素敵でした。

手繋ぎ美少女ロボット「ましろ」ちゃん

久野

手繋ぎ美少女ロボット「ましろ」ちゃんです。手を引くとこちらの顔を認識して、顔を見ながらついてきます。

手繋ぎ美少女ロボット「ましろ」
<手繋ぎ美少女ロボット「ましろ」>

久野

木をベースに作られており、からくり人形みたいでかっこよかったです。

手繋ぎ美少女ロボット「ましろ」
<骨格は木材がベースになっている>

中西

手をつないで歩くときの動きがスムーズで、ストレス無いって点がリアリティにつながっていて、トキメキを醸し出していて素敵ですよね。あとちゃんと電圧計ついているのは、展示会慣れしているポイントかと。

踊る人形ST-01

久野

女性らしい、なめらかな踊りの動きを実現する小型ロボットです。こんなに細い脚なのに、二足歩行で踊ります!技術力と熱意がすごい。

踊るST-01
<踊るST-01>

中西

これ本当にすごかったですね!Twitterに踊る動画が上がっていましたけど、こんなに小さいのにウネウネ動くのと、寝ている姿勢から起き上がるのも腰をひねってちゃんと起き上がる姿とかすごかったですね。

パンクなモンスター「ピカルミン」

久野

某人気ねずみ型モンスターに様々なセンサやつまみがついており、これで音程や大きさ、早さなどを変化させます。スピーカー出力も可能。みためのパンクさも衝撃的です。

断末魔の叫びを奏でる「ピカルミン」
<ピカルミン>

久野

音の出るおもちゃなど電子楽器の内部を改造して面白い音を出す「サーキットベンディング」というジャンルらしいです。Maker Faireでは、音に関する出展が数多くあるのですが、いつも斬新な発想に驚きます。

中西

サーキット・ベンディングならゲームボーイを使ったものもありましたね。ゲームボーイを改造することで電子楽器化し音を鳴らしているのですが、120台以上のゲームボーイが並ぶと非常に圧巻でした。なお愛知の中古ゲームボーイ市場は品薄になっているらしいとの噂です・・・

ゲームボーイ

山下

ゲームボーイにはソフトが刺さっているんですが、画面はノイジーになっていて、「ゲームボーイの回路をショートさせているからソフトによって音が違うんだよ」っておっしゃってましたね笑。テルミンのような音がしていました。

車椅子をこめかみで操作

久野

こめかみにセンサーを取り付けて車椅子を操作するものも印象に残っています。奥歯を噛む動作で車椅子が動きます。

車椅子をこめかみで操作
<テンプラー筋電位操作電動車いす>

中西

人が乗っていないのに動き回る車椅子は衝撃的でしたね。

ペンプロッターをProceccingで動かす

別城

僕が凄いなと思ったのはYara:makersさんの「ペンプロッターをProceccingで動かす」ですね。

ペンプロッターをProceccingで動かす
<ペンプロッターをProceccingで動かす>

別城

Proceccingというプログラミング言語を使っており、マウスを動かすことで様々な模様が生成されます。気に入った模様を選択し、その模様をペンプロッターを使ってポストカードに自動摸写するというものですが、「こんなことができるのかスゲー!」「模様カッコイイ!!」と、語彙力ゼロですがひたすら興奮していました。

中西

このペンプロッターは別城君が産まれる前に発売された、Roland DXY-990という30年前の製品なんですよね。それを現代に蘇らせているってだけで、おっさん的にはちょっと涙でした。

あの人に会えた

山下

私はからあげさん(RaspberryPi系の有名人)とkapperさん(中古端末にLinux/BSDを入れる職人)のファンだったので、会場で会えたのは本当に感動でした。

からあげさんは、Raspberry Piとディープラーニングを組み合わせて画像をフィルムカメラ風に加工したり、Deep Jankenというリアルタイムに手の形を認識して、じゃんけんするというものも展示されていました笑。

からあげさん

中西

いやー私も感動でした。後日、TwitterでKDLのファンになったとも言ってもらえてなおさら感動しました!

山下

kapperさんは、激安のタブレット端末やジャンク品にLinux/BSDをいれて展示されていました。 どんな端末にLinuxを入れるのがオススメなのかや、ノウハウを公開されているので、観ているだけでもワクワクしますね。

kapperさん

中西

これ職人魂を感じました。中古の端末市場は価格も含めてほぼ把握済みとかおっしゃっていましたよ!

手のひらサイズの自作ペンプロッタ

中西

TMFでも展示されていた手のひらサイズの自作ペンプロッタもすごかった!名刺サイズの用紙に自動的に絵や文字をひたすら描いており、その改良版がずらーっと並んでいたのが圧巻でした。よく展示を見るとそれぞれの作成日付が数日しか空いていないものもあったりと、日々のペンプロッタへ改善への愛を感じる一品ですよね。

手のひらサイズの自作ペンプロッタ
<手のひらサイズの自作ペンプロッタ>

山下

このペンプロッタは本当にすごかったですよね。基板設計やパーツ選定、コーディング、CADなども全部一人で考えて作られていてすごく感動しました。

その他

中西

今他にもエピソードなどありますか

久野

面白い格好のひとが沢山いて楽しかったですね。

面白い出で立ち

中西

撤収時に車がでて行くのですが、高さも幅もギリギリで、主催者側もよく入れたな!ってちょっと感動しました。

面白い出で立ち

山下

普段あまりしゃべらないので、大勢のお客さんに矢継ぎ早に説明するのに始めはなかなか慣れなかったです。後半は声がガラガラになりました(笑) 中西さんはプロ感があって、お客さんとどんどん話を進めていたのでさすがって感じでした。

中西

プロ感(笑)でも自分で作ったモノについては、思い入れが強いのでついつい熱く話しちゃいますよね!大抵次の日は声がガラガラだったりするのは、メイカーフェアあるあるでは?(笑)
でも山下、別城、久野も説明はすぐに慣れていましたし、特に子供への説明などはうまいなーって逆に関心しましたね。

別城

メイカーフェアはかなり個性的で凄い作品が多いイメージだったので、それと比べて自分たちの作品は地味じゃないかな、と最初は心配していました。でもお客さんの反応や他の出展者の方にも「おもしろい!」「すごい!」「これどうやってるの?」など興味を持っていただけることが多かったの安心しました。

中西

キャラが動くってのも目立って良かったのかも。あえてオリジナリティを出さないことも作品を知ってもらえるきっかけになっていたし。これは別城君のアイディア勝ちですね!

今後の展望

中西

今後の展望について教えてください。

久野

光るもの、動くものは見てて面白いので、次は身につけれて光るもの作りたいですね。

山下

出展中にお客さんからおすすめのライブラリを教えてもらいました。
試したら処理が劇的に高速化されたので、次回はそちらに実装を載せ替えて、もっと面白いことをやりたいですね。

別城

ポーズで動かすのでカメラに集中してしまって本体がちゃんと動いているか確認しづらいという問題があるので、本体にもカメラを付けて本体のラジコン目線の映像も表示できれば面白いかなと思ったので、そちらに着手できればと思います。

中西

KDL Make部として来年の東京や深センのメイカーフェアへの出展も目指したいですね。

さいごに

中西

当初はミニメイカーフェアさえもハードルが高いのでは?と心配していたのですが、思い切って参加してみたところ、来場者からも様々な意見をいただくことができ、メンバーは良い刺激を受けたようで、皆で参加出来て良かったと感じています。
改めてアウトプットの大切さを知ることができた、2日間でした。

参加された皆さんお疲れ様でした。

インタビューの前半はこちら

Ogaki Mini Maker Faireに出展してきました