KDL BLOG
今すぐできる!コンテンツマーケティングの実践方法
前回のブログでは、コンテンツマーケティングとは何かについてご紹介しました。今回は、実際にKDLで支援している、コンテンツマーケティングの実践方法についてご紹介します。
ターゲット設定
まず初めは、どんな人にサイトに来てほしいかを設定します。
例えば、日傘を売りたいとしましょう。
今回は、紫外線対策の効果を訴求したいとします。ターゲットは、日に焼けたくない人。焼けたくないとはどんな人でしょうか?すぐ思いつくのは、主に女性ではないでしょうか。特に、肌への影響を気にする20代~40代、などのように踏み込んで考えてみましょう。
キーワード選定
ターゲットが決まれば、キーワード選定です。日に焼けたくない20代~40代の女性が検索するのはどのようなキーワードでしょうか?
まずは、気にしそうなキーワードとして「日焼け」。そして、「対策」や「紫外線」「ケア」など連想される言葉を並べてみます。
次に、検索ボリューム(キーワードがどのくらい検索されているか)を調べながら、検索キーワードを選定します。なぜなら、設定したキーワードで検索されていなければ、コンテンツを作って順位が1位になったとしても、ユーザはサイトに訪問しないためです。ちなみに、検索ボリュームがあっても、上位に掲載されるにはものすごく難しい場合もあります。
「日焼け 対策」「日焼け 紫外線 対策」のように、バランスを見てワードを組み合わせてボリュームを比較し、一定数検索されていて、上位にランクインさせやすそうなワードを選びます。
今回は、「紫外線 対策」で決定します。
KDLのWebマーケティング支援では、Google社が提供する「キーワードプランナー」などのツールを利用して検索ボリュームを確認しています。
ユーザの検索意図の整理
キーワードを決めて、いざ執筆、というときに気を付けなくてはならないのが、自分の書きたいものではなく、ユーザーが求めるものという観点です。つまり、そのキーワードで検索した人が何を求めているか、ということ。
「紫外線 対策」で考えてみましょう。自社製品である日傘を真っ先にPRしたいのはわかりますが、ユーザーは日傘について知りたいわけではなく、紫外線対策を知りたいはず。
では何を書けばいいのでしょうか?
検索上位のものを参考にする
そのキーワードで検索して上位に入っているコンテンツを参考にする方法があります。
「紫外線 対策」で検索してみましょう。検索結果はパーソナライズされているため、Chromeならシークレットウィンドウのような、履歴やCookieが残っていないブラウザを利用するようにしてください。
2019年7月の執筆時現在、広告以外の上位の結果はこのようになりました。この上位にランクインしているページは、Googleがその検索キーワードを入力したユーザが求めている情報が記載されている、と判定しているページです。この上位の検索結果を見ながら、ターゲットに設定したユーザーが「何を求めているのか?」の要素を整理します。
今回の場合は、1位のページには、紫外線とは何か、SPFとPAによる違い、天気による違い、塗り方など。2位には、紫外線によるダメージ、効果的な紫外線ケア、日焼け止めの選び方、塗り方、浴びた後の対処など。3位には夏の肌のダメージとその要因、紫外線とのつきあい方、美肌の作り方。
だいたい共通しているのは、紫外線とは何か、日焼け止めの選び方や塗り方、浴びた後の対処でした。つまり、これらがターゲットが求めていそうなもの、ということですね。作るコンテンツは、これらの共通項をもとにしつつ、2位にはあるけど1位にはないキーワードを要素を盛り込んだり、プラスしてオリジナルの要素を入れていくとよさそうです。
例えば、日焼け止めのメリットデメリット、日傘のメリットデメリット、帽子や日傘の必要性、日傘の選び方などが効果的かもしれません。
そのほかにも、検索上位にはないけれども、QAサイトでは頻出しているキーワードなどをチェックして、コンテンツに追加していくのも効果的です。
KDLのWebサイト最適化支援では、各種ツールを使って、頻出語やQAサイトのキーワードをピックアップし、コンテンツ作成のアドバイスなどを行っています。
本質はユーザーへのおもてなし
コンテンツマーケティングは、実はインターネットが登場するずっと以前からあります。
有名なのは、「ミシュランガイド」。「ミシュラン」はもともとはフランスのタイヤメーカーです。なぜタイヤメーカーがおいしい食べ物を提供するお店のガイドブックを作ったのか?それは、ガイドブックによって自動車の旅行者が増え、美味しいものを目指してタイヤをすり減らすことで、ミシュランのタイヤの売上をアップさせることを狙ったということです。
ユーザーの役に立つコンテンツを作って、タイヤを買ってもらおうというこの施策こそが、Webがなかった時代の「コンテンツマーケティング」だった、ということですね。
このことからもわかるように、コンテンツマーケティングの本質は、ユーザーを思うおもてなしの心です。ユーザーが何を求めているのか?という「検索意図」を意識し、ユーザーの生活や業務の役に立てるように、ユーザーのためを思って作るように心がけましょう。
監修:立花 理江
デジタルビジネス本部 エクスペリエンスデザインチーム
筆者:松丸恵子
広報室