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Adobe MAX Japan2019 参加レポート

カスタマーサクセスの松丸です。今回の参加のお目当ては、KDLがアプリ開発を担当させていただいた、モリサワさんのiPad向けフォントダウンロードアプリ、「MORISAWA PASSPORT for iPad」の展示です。初めて一般に披露されるアプリケーションが、ユーザーからどのような反応をもらうのかを直接確認できる機会です。

Adobe MAX Japanとは

KDLの事業でも欠かせない、デザインなどクリエイティブ用の製品を開発するAdobe社が主催するイベントです。「新たな刺激、学び、出会いを参加者だれもが得られる」と公式サイトにあるとおり、Adobe社のエンジニアや、デザインやイラスト・写真などの業界で著名なクリエイターとふれあい、プロダクトの世界観や業界のトレンド、未来を体感することができるクリエイターの祭典です。

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会場では、クリエイティブに関するカンファレンスや業界最新技術、ツールの展示、ユーザーやエンジニアによるミニセッションなどが行われます。年々開催を重ねるごとに規模を拡大されているようですが、早々にチケットは完売していました。

当日の様子

開催場所は、みなとみらい駅からすぐのパシフィコ横浜です。大きな誘導看板で迷わず会場に到着できました。

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会場内は、広いスペースにAdobe社やスポンサー企業の展示とセッション会場が配置されていました。ものすごい人でしたが、パーテーションなどがなく広々した印象です。会場には来場者が落書きできるボードがあったり、来場者が体験できる展示も多く、とにかく見るところがいっぱいでした。

adobemax_008.png<大きなスクリーンにフリーハンドで絵を描いている方も>

3DやAR系の展示が豊富だったのも印象的です。一緒に行ったKDLエンジニアの金谷さんは、この辺の展示やセッションに食いついていました。

adobemax_012.png<3D/AR系アプリケーションの展示スペース>

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<ARの体験ブースの例>

人が多かったものの、休憩スペースや充電スペースもあり、会場の外にも休憩場所があったので、思ったよりゆっくり見ることができました。事前チケット制で早々に完売していましたが、参加された方がイベントを存分に体験できるよう、参加人数を制限している運営の配慮を感じました。

モリサワさんのブース

会場の奥の方に配置されていた、モリサワさんのブースです。こちらもすごい人だかりが。

「あ」の字が目立っていてすぐわかりましたよ!ちなみに、「あ」をかたどったオブジェ(写真中央奥)には、展示されているiPadからAdobe Frescoで色塗りすると、オブジェに反映されるという遊び心も。なんて素敵な試し書きでしょう。

adobemax_010.png新書体や、フォントを擬人化したマンガ「フォント男子!」、Webフォントサービス「TypeSquare x STUDIO」などとともに、KDLが開発を担当させていただいたMORISAWA PASSPORT for iPad」が展示されていました。アプリの前でモリサワさんのご担当者の説明を聞いて熱心にうなずいている方、検索を試している方をドキドキしながら見つめました。

「来場者からフィードバックをもらったので、また打ち合わせで開発側にも伝えますね」とモリサワブースのご担当者様。ユーザーの声を大事にされる姿勢も素敵ですね。

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<MORISAWA PASSPORT for iPad>

私もアプリに触らせていただきましたが、とにかく検索が使いやすいです。書体の分類が豊富で絞込がしやすく、検索のスピードが速いことにも驚きました。あとで開発担当のエンジニアに聞いたところ、デザインするシーンで探しやすいよう、モリサワさんとともに検索インターフェースにこだわったとのこと。

またデザイン以外にも、例えば最近、発達障害のひとつである「識字障害」に、ユニバーサルデザイン書体が有効という話題がありましたが、教育現場や生産現場などでも導入されているiPadでモリサワさんのUD書体が使えるなら、大きな変革をもたらす可能性もありそうです。

ちなみに、展示されていた「フォント男子!」はARアプリでKDLも開発に協力させていただいています。

iPad版のAdobe製品

iPadを持っているクリエイターの方が増えたなと思いつつ、iPad版のAdobe製品には触ったことがなかった私。今回初めて体験ブースでiPad版のIllustratorやPhotoshopを体験してきました。

すごい!本当にすごいです。操作が直感的ですごく使いやすいです。スペックの問題で動きがもっさりしないのかな?とか、ライトな機能を使うことができるPCのサブでしょ?という先入観を持っていた自分が恥ずかしい。

フォントがなくて最後はPCで仕上げていたという方も、iPad版でモリサワフォントが使えるようになったら「入稿データの作成までiPadだけで完結できるようになった」という方もおられるんじゃないでしょうか。自分もときどきAdobe製品を利用するので、iPadが欲しくなってしまいました。

さまざまなセッション

セッションはどれも満席かそれに近く、長い列に並んで会場に入りました。オープンなスペースで開催されているミニセッションも人だかりができ、熱気にあふれていました。

adobemax_005.png<モリサワさんのセッション「”シズル”と文字 ~言葉で紡ぐおいしさの世界~」>

セッションは、ツールの世界観や未来、クリエイティブのアプローチ方法、ノウハウ系、ワークショップなど様々なものがあります。イメージよりもエンジニアリングなタイトルも多く、「デザイン」の意味合いが変わってきていることを感じました。

私はいろいろなセッションがある中で吟味して、モリサワさんのセッションやAdobe XDのHOW TOセッション、オープンスペースで開催されていた、ショートセッションなどに参加させていただきました。

まとめ

その道のプロの話を聞き、世界観に触れ、体験し、五感をフル活用したイベントでした。ものすごく楽しく、たくさんの刺激を受けました。ツールやノウハウだけじゃなく、プロの仕事観やおもてなしの心などについても考えさせられる機会になりました。

クリエイターの方にはイベントという言葉では足りないくらいたまらない、テーマパークのようなワクワク体験ができると思います。

お誘いいただいたモリサワ様、ブースやセッションでご対応いただきました皆様、運営の皆様、ありがとうございました。

松丸

筆者:松丸恵子

カスタマーサクセス