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KDL x アシックス対談【前編】:共創のプロセスが生み出すもの ー「よいものが作り上げられているという感覚が楽しい」

KDLでは、お客様のデジタル活用に伴走しながら支援する、「デジタル・コラボレーション」サービスを提供しています。今回は、デジタル・コラボレーションでご一緒させていただいた、株式会社アシックスさんのヘルスケア事業のご担当者 大野真澄さんとKDLの担当者のEngagement Lead 森本亜佐子に、感想や今後の展望などを語っていただきました。

サポートさせていただいたのは、アシックスさんが展開する「ヘルスケアチェック事業」のデジタル活用です。これは、クライアントとなる企業の従業員を対象に、体力やストレス等の項目を測定し、評価や健康増進プランを提示して健康をサポートすることで企業の「健康経営」を支援するものです。

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アシックスヘルスケアチェック

課題は「データをどうビジネスに繋げるか」


大野様

もともと弊社のヘルスケアチェックの事業で蓄積しているデータがあるのですが、これをいかにビジネスに繋げるか、お客様に高い価値のあるサービスとして提供できるか、ということに悩んでいて、ご相談させていただきました。

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アシックス 事業推進統括部インキュベーション部 大野真澄様
森本

そうでしたね。アプリを作りたいという漠然とした希望はあるのだけど、どうすればいいでしょうか?という感じだったと思います。

大野様

最初からアプリをお願いしたわけではなかったですよね。アプリの可能性も、ウェブサービスの可能性もあったし、他にもあったかもしれません。本当にゼロから一緒に考えていただいたと思います。

森本

いろいろとお話を伺ったところ、すごく価値のあるデータが溜まっていることがわかりました。メンバーみんなが、ぜひご一緒したいと思いました。
とはいえ、ヘルスケアの素人である私たちで考えても答えが出るはずもなかったので、「一緒に考えませんか?」というご提案をさせていただきました。デジタル・コラボレーションで、アシックスさんが叶えたいことや、ユーザーが求めることを議論しながら進めることになりました。

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神戸デジタル・ラボ エンゲージメントリード 森本亜佐子

デジタル・コラボレーションは「一緒に」進める


森本

従来の開発は、お客様でやりたいことが具体的に決まっていて、そのシステムやアプリを作って欲しいというご要望を聞いて開発する、ということが多いです。
対してデジタル・コラボレーションは、「何をやるか」から一緒に考えて進めていくスタイルですね。今回でいえば、デザイン思考などの手法を用いてユーザー体験やビジネスを検討するところから始めて、プロトタイプの検証を経て、アプリをリリースしました。今後も一緒にビジネスを加速させていく予定です。

大野様

会社全体でもデジタルを活用していこうという流れがあるのですが、活用するために何から始めていいか本当に分からなかったので、一緒に進められたのはありがたかったですね。何をやるか、どのタイミングで取り掛かるか、なども相談させていただいたのが、今回助けていただいた1番のところだと思います。

プロセスがもたらすもの


森本

今回はデザイン思考というメソッドを使いました。まずペルソナを作って、そのペルソナがサービスを知るところから、サービスを家族に勧めるところをゴールに、カスタマージャーニーマップを作りました。
マップに沿って、ペルソナが行動変容するための機能を検討して、コアな機能を実装したプロトタイプを開発しました。プロトタイプで2回テストし、プロダクトとしてリリースしています。

大野様

最初のペルソナの決定でかなり時間を頂きましたね。そこで一緒に時間をかけてペルソナを考えたおかげで、関係メンバー全員、新入社員から部長までが共通のゴールイメージを持って進められたのがすごく良かったです。プロトタイプのテストの時も、毎回実際の画面を見せてもらいながら進めていたので、進捗状況がよくわかりました。

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オンラインMTGの様子
森本

あと、プロセスの中で、リリースしてから今後どのように成長させていくかも一緒に企画して、事業計画とロードマップを作らせていただきました。

大野様

そうですね。後で追加したい機能も予めご相談しているので、その前提で機能を少しずつ充実させているのがすごく進めやすいと感じています。上長を含めて、関係者が次の機能開発をわかっているのでスムーズです。

デジタル・コラボレーションの進め方の印象

大野様

(進め方に)びっくりしましたね。従来は、(ベンダーに対して)こちらが提案をしてそれを作っていただく、という関係性が多かったんですが、KDLさんの場合は、ひとつご提案すると2、3個返ってきて、逆にこっちの提案がダメ出しされることもありました。「ここは分かりにくいんじゃないですか?」と言われたり(笑)。
持ち帰って検討したら「確かに」と思うことも多くて、どうやったら上手くいくのか一緒に考えてくれているからこその意見だったと思っています。

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森本

うちのメンバー、遠慮なくいう人が多いんですよね。「それはいらんのちゃいますか?」とか(笑)。
とはいえ、私たちの意見をアシックスさんで一度持ち帰っていただいて、じっくり検討された結果をご返答いただいていたので、弊社としても感動でした。だからこそ継続的に議論できたと感じています。

大野様

そうですね、毎週持ち帰って、お互いに考えて翌週ぶつけあう、そんな感じで進めましたよね。じっくり考えた案を持ち寄って、より良いものを採用するというのを繰り返していたので、よいものが作り上げられている、という感覚がすごく楽しかったです。

森本

一緒に議論するうえですごくよかったのは、お互いの専門分野が交わることですね。大野さんはじめ、アシックスの方は、運動のことをすごくロジカルに考えますよね。例えば行動変容を起こす、運動を維持する仕掛けの部分をロジカルでご説明いただいたときは、さすがだと思いました。

大野様

私たちもまだ捉えられているとは思っていないですが、長年悩んでいるところです。例えば、運動が嫌いな人に「この運動をしてください、すごくいいですよ」とお勧めしても、「じゃあやります」とは、なかなかならないですよね。だからといって、「運動しなくていいですよ」と言えばしません。
だからちょうどよくお勧めして、「全く運動をしない」という状態をいかになくして、一回でもいいので運動してもらうということを、実現したいと思っています。
それをアプリでどう実装するかというところを、ご相談させていただきました。

森本

そうでしたね。いろいろ考えたところ、スマホゲームで毎日毎日ログインして何かボーナスがあったりするのを体験していて、その考え方が通用しそうだと思いました。掘り下げて、ゲーミフィケーションという考え方にたどり着きました。

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ヘルスケアチェックアプリ
大野様

何かポイントシステムが作りたいってお願いをしたら、次の週に3倍くらいの資料を返していただきましたね(笑)
ゲーミフィケーションという考え方は私もスマートフォンのゲームなどで知ってはいたんですが、まさか自分たちのアプリでそれが実装できるとは思っていませんでした。ゲーム感覚でもいいので、気負いすぎず、まずは運動をしてみるという入り口としてアプリを使ってもらえたらよいと思っています。

森本

デジタル・コラボレーションの強みは「共創」だと思っているので、一緒に考えて行くプロセスを大切にしています。もうひとつ大切にしているのは、資料ですね。ゴールや目指す方向性を全員で共有したり、社内に説明するために、資料化していくというところも積極的にお手伝いしたいと考えています。

大野様

資料では、こちら側のデジタル関係に対する知識のレベル感を分かった上で作ってくださっているのをすごく感じました。専門用語を使いすぎずに、私たちが分かる内容で出してくださるのは、弊社内で多くの関係者を巻き込む際にも、そのまま使わせていただけて助かりました。

森本

ありがとうございます。そこは弊社ではすごく気を付けているところなので嬉しいです。

↓↓↓↓後編に続きます

KDL x アシックス対談【後編】:ビジネスを拡げるカギはデータ ー デジタル活用で大きな可能性に挑む

対談の様子を動画でご覧いただけます。

松丸

インタビュー・編集:松丸恵子

エンゲージメントリード