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教職員向けWebサイト構築講座の講師をしました
兵庫県立教育研修所が開催する現職教職員研修のひとつ、「学校ウェブサイト充実講座A」の講師の依頼を受け、KDL社員が講義をさせていただきました。
兵庫県立教育研修所とは、兵庫県において教育に関する研究や教職員などの教育関係職員の研修を行う機関で、教職員の指導力、専門性の向上、授業改善に向けた講座を実施しています。
学校のWebサイトの充実がなぜ推進されているの?
今回ご依頼いただいた講義は、学校のWebサイトを運営するにあたって必要な知識を身に付けるための基礎講習のような位置付けです。
学校のWebサイトは、場合にもよりますがちょっと営利目的とは異なります。学校は、子どもたちの学校教育の場について家庭や地域の理解と協力を得たり、入学前の不安を取り除いたりするために、さまざまなことをさまざまなターゲットに向けて情報発信する必要があります。インターネットが普及して、その媒体としてWebサイトが欠かせないものになっている、ということなのでしょう。
しかし、学校のWebサイトって教職員の方が制作・更新されているんですね。授業準備やテスト、行事、連絡帳確認、おたより作成などのほかにこんな仕事もあるなんて・・。
講義の内容や様子
今回講義を担当したのは、KDLソリューション本部、Webセクション クリエイティブチームのリーダー、沖 卓弥(おき たくみ)。
普段はディレクター、デザイナーとしてWebサイト構築に携わっています。
兵庫県立教育研修所様に、「以前、セミナーの講師されてましたよね?」と言われたそうです。はい、例えばこんなセミナーの講師などもしておりました。
さて、今回、兵庫県立教育研修所様からご依頼いただいた講義テーマの目的は以下のとおり。
(1)基本的なウェブサイトの構築方法について理解する。
(2)情報メディアの特性や効果的な情報発信の在り方について理解する。
というわけで、講義ではHTMLとは?CSSとは?という理論の部分から始め、タグを実際に打って表示を確認するハンズオン形式によって、理解を深めてもらうことから入りました。
基本的なタグとCSSの考え方を学んだあと、記述方法を実践を通して身に付けていただきます。
好評だったのは、レスポンシブ対応のハンズオン。ブラウジングしながらウインドウサイズを変化させてみるなんて、なかなか日常で閲覧する場合にはしないものですよね。スマホでいつも眺めているページがこんな風に作られているというのは新鮮なご様子でした。
さて、次はワークショップです。
学校のWebサイト制作で悩まれるのは何か?それは、HTMLやCSSなどの知識だけではなく、むしろどちらかというと「学校のサイトは、だれに何を発信すればいいのか?」というところだそうです。この悩みは多くの企業も抱えておられます。
いわゆる、近年よく耳にするようになった、UXD(ユーザーエクスペリエンスデザイン)ですね。
実はこれが非常に大事なところで、デザインや機能の前に、まずは、誰に情報発信するのか?相手にどうなって欲しいか?を考えていくことが効果的な情報発信につながります。
というわけで、ワークショップでは、まずは、「自校のWebサイトの目的・ターゲットを考える」ということをグループディスカッションしていただきました。自校のターゲットを考え、またターゲットに対してあるべきサイトの姿を考えていただきます。
さらに、「サイトで発信すべき情報を考える」ために、ターゲットが求めるコンテンツ、訴求すべきコンテンツを考えていただきます。
そして、グループディスカッション後に、グループごとに発表していただきました。
さすがは学校の先生方、プレゼンテーションのわかりやすさ、丁寧さは素晴らしいです!勉強させていただきました。
次に、パソコンとスマホの操作性の違いや情報の整理方法についてご紹介。また、新しいコンテンツを作成する際の、ワイヤーフレームの必要性や作り方についてお話しました。最後は時間が足りず、やや駆け足で説明して終了!皆様、大丈夫でしたでしょうか。。。
心配していたアンケート結果は、かなり上々で一安心でした。タグを実践的に打ったことでたいへん理解が深まった、という意見が多かったように思います。また、民間企業の現場の実体験の話や今のWebの潮流などの話が聞けたという点も評価をいただけました。
一方で、「時間が短かった」「何日かに分けてもっと深く理解したい」などの声がありました。5時間という時間で、かなりもりもりの内容でしたので無理もありません。講習を受けられた方々、大変お疲れさまでした。
所感(講師 沖より)
今回5時間という限られた時間だったので、操作したりディスカッションしてもらう中で、「考え方」を吸収してもらうことを心がけました。学校のWeb担当者として業務に従事していただく上で、せっかくなので興味を持って楽しんでいただきたいと思います。
また、今回のワークショップの発表を聞いて感じたのは、学校が発信すべきターゲットやWebサイトがどうあるべきか、訴求すべき点などは、学校の運営やあり方自体に直結する内容が多いということです。どういう情報をどのような形で出していくか、というのは学校の方がみんなで考えていくのがあるべき姿なのだと思います。ぜひ議論した内容は学校で共有していただいて、学校全体の運営に活かしていただき、Webサイト運営を学校の教職員の皆さま全員で取り組んでいただければと感じています。
受講いただきました教職員の皆様、ありがとうございました。