KDL BLOG
テクノロジーで社会や事業をデザインする人「財」
エンゲージメントリードチームの佐々木です。
KDLでは、顧客との継続的なコミュニケーションで関係性を深め、顧客の課題解決やビジネスの発展に向けた提案を通じて、顧客の事業を成長させ続ける仕事をエンゲージメントリードと定義しています。
不確実性が高い現代において、社会から求められる存在となることを企業は求められています。デジタルトランスフォーメーション(DX)の視点で言われるように、テクノロジーはその根幹を担い、その上で独自性のある商品やサービスが生まれることが事業を支え、社会を変革します。
しかし、それを可能とするのは、便利なサービスでもなく、最新のテクノロジーでもなく、社会実装する人材=人財ではないでしょうか。
OJTとOff-JT
今年、KDLに5人の新入社員が入社してきました。例年にも増して今年の新入社員は個性豊かな顔ぶれとなっています。集合研修の期間を経て各チームに配属され、現場で活躍する日々がスタートしました。どのような活躍をしてくれるのか、今から楽しみにしています。
新入社員への教育としてOJT(On the Job Training)という手段を取っている企業は多いかと思います。KDLでもチームに配属された後はお客様のデジタル活用の現場でOJTによる鍛錬で成長していく形を取っています。
私の考えですが、OJTの良い面は、「現場」での不確実な日々において、状況への対応力が鍛えられることであり、逆に悪い面はその現場での経験に限定されるため広い視野を持つ姿勢を学ぶことが難しいことだと感じています。
その点、職場や業務から離れて学ぶOff-JT(Off-the-Job Training)は、普段接することが無い世界を知り、自身の引き出しを増やす絶好の機会だと思います。
日本の労働生産性を考える
公益社団法人日本生産性本部が発表した「労働生産性の国際比較 2021年版」によると、日本の労働生産性は当時のOECD(経済協力開発機構)38ヵ国の中で第28位。ちなみに第27位はポーランド、第29位はエストニアです。
世界各国と比較し、日本は労働生産性が低いことが分かりました。ですが私は、日本は人材を大切にする思想が強い国であると感じます。
ソニー株式会社 CEOのメッセージに学ぶ
日本を代表する企業の一社であるソニーは統合報告書「Corporate Report 2021」の中で人材を重要視する姿勢を表明しています。
ソニーCEOメッセージ
「今後もPurposeのもと、長期視点の経営を維持し、多様な事業、多様な人材を強みとしながら、未来に向けた価値創出に取り組んでまいります。」
ソニーグループ経営機構
- テクノロジー:クリエイターやユーザーの動機に近づく研究開発を続けるとともに、エンジニア同士をつなぎ、エンジニアの成長を支援する。
- 人材:Purposeのもと、社員一人ひとりの多様な個性が最大限に活かされる文化を育み、各事業の人材戦略を支える。
- 事業の進化をリードし、支える:グループの各事業を支援すると同時に、ビジネスモデルの変革やグループ間のシナジー創出をさらに加速することで、多様な事業ポートフォリオを強みに価値創出を果たす。
ソニー統合報告書「Corporate Report 2021」2021より引用(閲覧日:2022/4/13)
人材が豊かになることが事業成長に直結するという思想が存分に表現されていると思います。
KDLも人材を大切に考え、中期経営計画では人材の育成が提供価値を向上させると考え、基本方針を設定しています。
経済成長を生み出す「質」
経済学の観点経済成長を生み出す要因のひとつであるTFP(Total Factor Productivity、全要素生産性)を向上させるにはいくつかの質が重要になるそうです。
- 資本の質:生産設備の性能の向上だけでなく無形資産(OFF-JTによる人的資本や企業ブランド)が高いほどTFPは高くなる
- 労働の質:教育、採用、職場環境、人材の多様性
- 経営の質:経営能力、ビジネスプロセスイノベーション
- 外部環境:規制緩和、市場内の企業の新陳代謝
人材の質の向上が、生産性を高め、成長を促すということでしょうか。
労働生産性の向上においても経済成長においても重要な人材。DXの成功においても、人材がカギとなることは間違いありません。
KDLでは、お客様の事業成長に伴走するデジタル・コラボレーション(DC)サービスを提供しています。皆さまと共に考え、素晴らしい社会を構築できればと考えています。
筆者:佐々木幸一
エンゲージメントリード