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習慣をつくる使い続けたくなるアプリのUXを考える〜やりやすさ編〜
こんにちは、エンゲージメントリードの内田です。
KDLでは、お客様のデータを起点にした企画・立案・改善による、新しいビジネスの共創支援であるデジタル・コラボレーション(DC)をご提案しています。
データ駆動でサービスを成長させていくためには、分析に必要となるデータを蓄積していく必要があります。特に、ユーザに利用してもらうサービスを展開している場合、より多くのユーザに継続して利用してもらい、そのデータの変化を見ていくことが基本となります。
では、どのようにすれば、ユーザに積極的にサービスを使ってもらえるのか、今回はスマホアプリで提供するサービスをテーマにして、「習慣的に利用し続けてもらえるアプリ」に必要なUXとはなにか?という視点で考えていきたいと思います。
習慣をつくるには?
まず、インターフェースである「アプリ」は一旦横において、人間が「習慣」を身につけるために必要なこととはなんでしょうか。
習慣化の法則は、普段の生活の中においても、目標を達成するために役立ちます。習慣化の方法を解説している書籍によると、習慣化できることに共通する条件として、以下のように書かれています。
行動にどれだけの労力、時間、決断が必要になるかということが、習慣の定着を左右する。
面倒だと感じる要素を排除し、「やりやすく」することで習慣は身につきやすくなる。引用元:人生を変える習慣のつくり方 | グレッチェン・ルーピン著、文響社、2016
確かに、労力や時間がかかりすぎ大きな決断が必要になるようなことは、私達が「面倒」に感じる結果、行動に移しにくく、それゆえに習慣の定着を阻む要因となるということですね。
その反対に、「やりやすい」ことや「楽しい」と感じることは行動に移しやすいため、習慣が身につきやすいということになります。
習慣化に最も大事な「やりやすさ」と「楽しさ」
習慣を身につけるために「やりやすさ」と「楽しさ」が重要であることがわかりましので、これらをさらに詳しく考えます。まずは「やりやすさ」とは、どのような場合に感じるのか?このような関連要素がみえてみきました。
- やりやすさ
- 「簡単なこと」「やさしい」「シンプル」「わかりやすい」
とてもざっくりではありますが、このようなワードが目に止まりました。
なかなか難しいですね。なぜ難しいと感じるのでしょうか?おそらくこれらを実現する手段が複数あり、しかも、どの手段を使って「やりやすい」と感じるかは、人によって異なるからだと思います。
これらをサービス開発の視点で考えるには様々な手段があるので、サービスの対象となるユーザの特性を掴んだ上で、どのような手段を用いると「やりやすい」体験をしてもらえるか、を設計する必要があります。
「やりやすさ」のUXを実現する習慣化アプリの特徴と機能例
習慣化させることを目的とした複数のアプリを調査し、その特徴とそれを実現する機能について、例をまとめてみました。
その1:1つだけに集中する
- ex) 1つしか目標設定できない
習慣化に取り組むことの数を限定することで、集中力を高めます。そして「1つだけ」なので行動を起こすことに対する心理的ハードルが下がります。
その2:操作が簡単
- 例) 1タップで操作可能
- 例) その日やったかやってないかが1目でわかるデザイン
操作が複雑だとそれだけで面倒になるため、習慣化を阻害する要因になります。シンプルな操作にすることで、繰り返し実行しやすくなります。
その3:振り返りができる
- 例) 週・月・年単位などで成果のグラフ化
変化や成果が可視化されることにより、自己の成長を感じ、モチベーションが高まります。自分でグラフ化しようとすると手間がかかりますが、アプリであれば自動かつ最新のデータで、いつでも振り返ってモチベーションにつなげることができるのが魅力です。
まとめ
今回は、ユーザに積極的に継続してサービスを使ってもらうために必要なUXと、それを実現するための習慣化アプリにおける特徴と機能をピックアップしてご紹介しました。
実際のアプリ開発におけるUXの考え方は、アプリの目的のためにどの機能をどのタイミングでどのように使ってもらい、そしてそれがどのような体験を与えるのかを、更に考慮して組み立てて行く必要があります。
次回は「習慣をつくる使い続けたくなるアプリのUXを考える〜楽しさ編〜」をお伝えしたいと思います!お楽しみに〜
執筆:内田 恵
エンゲージメントリード Arranger