事例紹介

取り外し可能な移動式センサーでIoT導入の実証実験を実施

教育・研究

ソリューション

須磨海浜水族園の水環境を、IoTシステムで監視する実証実験を行いました。この実験は、動植物の飼育や栽培、展示・研究などを行う施設におけるIoT活用の可能性を検討することが目的です。
須磨海浜水族園地下のろ過室に設置されている、ミズタコの水槽専用のろ過/貯水槽経路にセンサーのプロトタイプを開発して取り付け、水環境を計測して、データをクラウドに送信、ほぼリアルタイムにスマホやタブレットで閲覧できるシステムを設置し、一定期間データを取得いたしました。

ワークフロー

開発者の声

当初センサーを固定していましたが、実証実験を進めお客様と話し合ううちに、取り外しできるセンサーにが便利であると気づき、移動式にこだわりました。水族館などの飼育施設では、展示内容や動植物の成長状況によって、水槽を移動したり飼育環境を変えることが頻繁にあるため、移動できることが大きなメリットとなります。また、必要な時に必要な数だけ取り付けることができるため、コストダウンにつながります。

センサーを変えれば、工場や産業施設、工事現場や養殖業など、屋外での活用も期待できます。
IoTシステムというと大規模な改修や大きなコストをイメージされる方も多いと思いますが、このように取り外し可能でスモールスタートできるシステムを推進していくことで、IoT導入の支援につなげていきたいと考えています。

◎設置当時の様子はこちら
IoTで水環境を監視・管理する実証実験舞台裏(須磨海浜水族園様)

お客様の声
ご担当者様
須磨海浜水族園

提示した仕様以外にも経験に基づく提案を頂き、作業も迅速でプロジェクトの成功に大いに貢献頂きました。

生体を安定して飼育するのは変動要素が多く、経験を積んだ飼育員でも難しい作業です。今回検証したIoTシステムでは、その変動要素を数値化すること、閾値警報などを設けることで多くの判断材料を飼育員に提示することができました。
これまでベテラン飼育員でしか気づけなかった生体の異変に、新人でも気づける可能性が見いだせました。

また、水質の安定状態を知ることで、データに変動が見られた際に異常時を事前に予測できる可能性も見えてきました。