2020年5月28日 14:00

KDL流新人研修 第2部 「リモート研修編」

KDL人事戦略チームの真鍋です。

第2部では、特に新型コロナウイルスの影響下で、初めてリモート研修を実施したので、その所感やノウハウなどについて振り返ってみたいと思います。

リモートを始めたタイミングと大変だったこと

兵庫県を含む7都道府県に緊急事態宣言が発令されたタイミングでリモート研修切り替えに関するアナウンスを行い、翌日リモート研修を開始しました。新入社員らはさすがデジタルネイティブ!特に混乱もなく即時にZoomを利用した研修に適応。初回から壁紙を変えて、笑いをとったメンバーもいました。笑

このように、切り替えをノータイムで行えたのは、間違いなく事前の「心と研修」の準備が全てだったと感じています。役員の西下さんから緊急事態宣言が出る可能性が高いため、リモートでも実施できる研修を意識しながら準備を進めるよう助言をいただいていたのです。

具体的には、以下の対応を事前に考え準備することができました。

  • 導入していた研修制度の動画研修を活用した
  • 勉強会の動画研修を実施内容に組み込んだ
  • 集合形式で行うべき研修はできるだけ入社直後に寄せておいた

実際、準備自体は滞りなく進みましたが、リモート研修を実施する中で、大きな3つの問題に直面しました。

その1:新入社員宅にリモート研修を受けられる環境がない...!

新入社員の中には就職を機に来神した社員が数名おり、引越しされて間もない方もいました。すると問題になってくるのが、まだネットワーク環境が整っていないというパターンです。既にある場合も、通信量の制限が研修には足りない、Zoomを使用するには心許ないといった問題が多発しました。

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<写真>総務部から貸与しているポケットWi-Fi
今回の全社員テレワークでかなり枯渇しましたが、社員同士の助け合いでなんとか回せました!

研修では、研修動画を同時に見てもらう、毎日の朝会・夕会を実施するなどしていたため、どうしても通信量が増えてしまいます。ポケットWi-Fiの貸し出しで事なきを得たかと思ったのもつかの間、すぐに上限に達してしまう、電波が入りにくいなど問題が発生、その都度対応することになりました。

また、実家暮らしの場合は、ネットワーク環境ではなく、家庭の環境も考慮しなければなりません。具体的に発生した問題点として、「母親が自室を通らないと洗濯物が干せない問題」です。笑

ほかにもいろんな問題が噴出したことと思います。この時はご家族のフォローもあって、なんとか研修を実践することができましたが、本人がしっかり話し合ってくれたことにも感謝です。

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<写真>我が家のテレワーク環境
ダイニングテーブルで奥さんと作業しています。結構快適にできている方だなと、改めて実感しました。

その2:インタラクティブな研修が実施できない...

それからも遅延や接続不可な状況にはよく陥りました。こればっかりは、本当に難しかったです。

研修実施担当が一方的に話をしている状況になりやすかったので、会話を遮って話をしたい際は、Zoomの機能にある「反応」→「拍手」ボタンを挙手に見立てて質問を可視化しました。話をしているサイドでは、笑い声が聞こえてくるだけで、全然心持ちが違いますしね。

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<写真>Zoomの拍手ボタンによる反応
全員を見渡している状況であれば、分かりやすく反応もしやすかったです。


別の観点では、新入社員が9名いると、1名あたり3分話すだけで約27分かかってしまいます。アウトプットが非常に重要なのは間違いないのですが、インプットによって振り返りを行ったときの意識的改善がなされないのはもったいなく感じます。逆に、インプットの研修が続いてしまうと、慣れない環境下ではどうしても集中が切れてしまうことがあるため、そのあたりのバランスも今後の課題です。

その3:グループでの取り組みがお互いに見えない...

特に、リモート環境下では、グループワークが一斉にできないのも苦労した点でした。開発コンペ(=グループワーク)が始まってからは、2チームに分かれそれぞれにサービス開発に取り組んでもらったため、余計に困難を極めました。

1.他のチームが何をやっているのかを肌で感じられない

一緒のスペースで作業をしていないので、相手チームの学びや状況を察知することができず、競争意欲をかきたてたり、思いがけない気付きや協力という機会が持ちにくかったです。

2.実施サイドとしても、フィードバックのタイミングですべてを伝える必要が出る

新入社員らに毎日日報を作ってもらっていたのですが、日報が提出されるまで、ほかの新入社員はプロセスを知らない状態になるので、毎日人事サイドでも情報や状況を把握し、伝えられる形まで落とし込む必要がありました。

夕会の質向上を図り、代表者からチームの進捗を共有してもらったり、各自の学びや気付きを共有することで、別チームでも状況を打破できたことがありました。

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<写真>報告書アプリによる報告
取り組んでいることを、「何も知らない方に伝わるように」をテーマに、報告書作成を実施しました。

3.単純に他チームとのコミュニケーションの場がほとんどない

新入社員研修では、新入社員同士の強固なつながり・信頼関係を作ることも、裏テーマとして存在します。同期という存在は、仕事をしていくうえでフランクに相談できたり、愚痴を言い合えたり、後々非常に大事なものになるからです。互いの能力をオープンにしながら、考え方や想いを共有する機会を設け、人事担当がヒール役を演じることもありました。

リモート研修のノウハウと成果

ここまで色々とご紹介させていただきましたが、研修担当として得たノウハウや成果をまとめて紹介します。

1.リモート研修では互いの実績や作業ログが見えない→可視化する

ツール(ex.日報やメール、Backlog等)を用いてその日一日の取り組みや学びを可視化して、互いの状況を理解できる環境にすることが重要でした。それを理解しあえないと、次の成長につなげにくいですし、他のメンバーもお願いしたりしにくいです。

2.確実に必要となるスキルを初段でインプットしておく

タイムマネジメントや、ライティング、リスニングに関する能力の引き上げを行うことによって、他者の目がなくても自分の仕事に集中して取り組み、適切に報連相を行うスキルを付けます。リモート研修だからこそ、そうした基礎的なヒューマンスキルの必要性について、身をもって理解でき、かつ振り返りを都度行うことによって、より浸透することもできます。

3.合意形成における関与は必要に応じて

入社したてで、まだまだチームとして未成熟な状態なので、意見が割れてちょっとした対立に転じることも少なくありません。
人事が第三者的にスキームを打ち立て、意見を伝えることによって、スムーズに議論が進むこともありますが、一方で失敗することによる学びを得られる機会は減ってしまいます。これは状況を見ながらになります。
また、それぞれに作業時間と割り切って、意見を後で持ち寄らせることも効果的かつ必要なことだと感じました。

4.目的の意識づけを明確に行う

リモートで研修を実施していくと、個人ワークにあてる時間が相対的に多くなります。そうなると、「この研修の目的って何だったっけ?」「今って何の時間?」という感覚に陥ってしまうことも少なくありません。

課題や教材を提示したときには、しっかりとその目的と背景を伝えたうえで対応してもらうことがより重要になります。研修ごとに、意識付けを行う時間を設けましょう。

5.コミュニケーションの機会を適切に設ける

4月の段階は、新入社員同士も、人事担当者とも、まだまだ関係性の構築が必要なフェーズです。
お互いの感性や趣味嗜好にも触れながら、人となりを知らなければ活発なコミュニケーションにはつながりません。

だからこそ、フランクな話をする機会を意図的に設け、率直な気持ちや感想を素直に伝えることの有効性を伝えることも重要です。

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<写真>参考にしている書籍
マネージャーから勧められて読んだ本です。研修でも活かしています。

絶対に言えるのが、リモートだろうが対面だろうが、大事なものは大事なわけで、むしろリモートにすることによって余計に意義深く感じてもらえた点は、今回非常に大きな成果だったのではないかと感じています。

おそらく、今後コロナのようにリモートを必須で実施することが求められなくても、研修内で1週間程度リモート研修を実施することも考えています。今後、様々なライフスタイルの変化もあり得ますし、柔軟に対応できる能力を養う良い機会だと考えているためです。ポジティブな環境変化と捉えれば、悪いことばかりではありません。

まとめ

第1部でも紹介した通り、新入社員研修の目的は「配属後により活躍できる人材の基盤を作る」ことです。リモートでの研修実施になったことで、チャットベースや動画でのやりとりが多くなることによって、伝えられることも多かったかなという印象です。

例えば、先輩社員に対して、新入社員から業務の依頼をするときにリモート環境下であればどのようにお願いをすれば聞いてもらいやすいか、などを実体験として経験してもらえました。
チャットベースのやりとりを共有する、まずは口頭で相談の機会を設けてからチャットするなどなど...

研修をしていると、こちらも学ぶことが多くあります。新入社員に教えているのにも関わらず、自分ができていないことを見つけ、今後に生かしていくための失敗もたくさん得られました。

結論、リモートでも新入社員研修は一部難しいところもありますが、何ら問題なく実現可能です。
今使える研修制度やサービスを駆使して柔軟に対応すれば、実施する中でおのずとより良いやり方も見えてきました。


最後の第3部では、全体の振り返りをしたいと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました、次回もぜひご覧ください(^O^)

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◎KDL流新人研修 第1部「目的・準備編」

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