KDL BLOG

2020.09.04
KDL社内・社員

kintoneの図書管理アプリに無人で寄贈受付できる機能をつけたよ!

KDLでは、サイボウズさんが提供する業務アプリ構築サービス「kintone」を使って、バーコード読み取りができる図書管理アプリを内製し活用しています。公開してからもアップデートを重ねていますが、今回は社員が図書の寄贈をアプリ上で申請して完結できる「寄贈機能」についてご紹介します。

前のブログを読んでおられない方はぜひ先にご一読ください。

kintoneでバーコード読み取り機能つきの図書管理アプリを作ってみた

仕入れの仕組みが欲しかった

図書部の松丸です。図書部を始めてから、「会社の貸出図書にどうですか?」と本を持ってきてくださる社員が現れました。図書部として仕入れが定期的にあるわけではなく、予算もとっていないので、寄贈は大変ありがたいものです。受けとって登録していましたが、そのうちに「誰もが自由に図書を登録してもらってもいいんじゃないだろうか?」と思いはじめました。

KDLでは、有用な本や雑誌などは申請が通れば経費で購入できます。個人で申請して購入している本もあるし、チームで購入している本もたくさんあるはず。お勧めの図書を寄贈していただけるなら、新しく質のよい本を本棚に並べることができる、仕入れの仕組みになります。

しかし、仮に誰でも勝手にいくらでも登録できるようになった場合、図書の量の把握や品質、本棚の整頓状況などが担保できるのか?という不安がありました。

そんなとき、図書部エンジニア(勝手に部員扱い)の鈴木さんが、「承認機能つけましょうか」と提案してくださいました。

図書寄贈の承認フロー

寄贈の機能を紹介します!寄贈申請から貸出できるようになるまでのフローと権限は、次の通りです。

  • 本を登録する(誰でも可能)
  • 登録した本の公開を申請する(1の登録者のみ可能)
  • 管理者が公開する(管理者のみ可能)
  • 登録者が本を本棚に並べる

寄贈する方は、本を登録して公開申請し、管理者が公開したら本棚に本を置くという流れです。そして管理者は、申請がきたら確認してOKならアプリ上で公開するだけ。申請を確認できるので、本の増え具合もわかるし、どのような本が増えたかもわかります。

kintone画面上の画面操作

画面の操作はこんな感じです。

本の寄贈者は「レコードを追加する」ボタンから登録します。

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もちろん、ISBNを入力するだけで自動的に情報が取得されます。

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保存ボタンを押すと、公開申請ボタンが表示されます。

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申請すると、管理者にメールで通知が来ます。登録されたページを開くと、「公開する」ボタンが表示されています。管理者は確認して、問題なければ実行します。

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公開されれば寄贈者にメールで通知が飛びます。寄贈者は本を本棚の新着コーナーに並べます。公開された本の画面には「借りる」「返す」ボタンが表示され、全社員が見られる状態になります。

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ちなみに、公開前の本は、一覧で「未公開」の帯がついていて、管理者だけに表示されています。公開の確認をしなくてはならない本が一目瞭然で、管理者もありがたいですね。

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閲覧ランキングも

そのほかにも、閲覧の回数を取得するアプリも作って見たり、一覧の本の表紙をhoverでくるくる回るように遊び心を付けたりなど、ちょっとずつアップデートしています。閲覧回数ランキングは人気の本がわかって面白いですね。(もちろん、誰が見たまでは取得していませんよ!)

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利便性の向上が人の関係を強くする

今回のアップデートは今年の初めに実装され、春ごろに寄贈機能を全社に告知してまもなく、新型コロナウイルスで緊急事態宣言が発令されました。社員の出社が少なくなり、管理者である私も出社する日が少なくなった時期に、オンラインで完結する寄贈機能ができたことは非常にタイムリーだったと思います。この機能がなければ、出社日が合わないのでデスクに置いてもらって確認する、などのやりとりが必要ですし、寄贈は進まなかったに違いありません。

ちなみに、出社が少なくなるので借りる人も減るのではないかと思いましたが、ステイホームで読書できる時間が増えたためか、出社日に利用される方も寄贈してくださる方もいます。管理者の私は出社日に本棚を確認して整頓するなどしています。

ものを手渡す、会話する、というなんでもない日常のことが、今は「リスク」になりうる状況です。様々な業界においてできるだけ人を介さない取り組みが進み、自動化、省人化が進んでいます。しかし、感染対策以上に利便性の向上を感じる機会が多いと感じています。

「人を介さない」というと人とのつながりが減って冷たい印象を持たれる方もおられるようですが、利便性の向上によってやりとりが活性化されれば、むしろつながりは増え、心を通わせる機会も増えていくのではないでしょうか。実際に図書アプリでも、コメント欄でレビューを書き合うなど、コミュニケーションのきっかけにもなっています。

私たちは、デジタルを通じた自動化、省人化を支援しています。どうぞお気軽にお問い合わせください。

2022/12/09追記:図書貸出管理パッケージ販売開始!

本ブログで紹介しているアプリですが、問い合わせ多数につき、「図書貸出管理パッケージ」として販売を開始しました!お問い合わせ、ご購入は、以下よりご連絡ください。

また、kintoneユーザー以外の外部利用者が利用できる「外部利用者貸出管理パッケージ」、複数の本を一括で登録できる「まとめて登録プラグイン」も販売中!詳細は以下のボタンからご確認ください!
なお、販売している製品は、一部の機能や操作方法がブログ公開当時からアップデートされています。

図書貸出管理パッケージの詳細・料金はこちら

松丸

筆者:松丸恵子

カスタマーサクセス