KDL BLOG

kintoneを使った電子申請のメリットと自治体での事例

はじめに

kintoneを使った電子申請システムは、自治体や企業がオンライン申請を効率化するために活用できる強力なツールです。従来の紙ベースや独自フォームでの申請処理は、手作業が多く、非効率的な部分が多々ありましたが、kintoneを導入することで、オンライン申請からその後のプロセスが大幅に改善され、業務効率化や申請データの可視化による管理の効率化が期待できます。

本記事では、kintoneを活用したオンライン申請の具体的なメリットや導入事例、セキュリティ対策などについて解説します。

kintoneを活用したオンライン申請のメリット

業務の効率化

kintoneでオンライン申請を実現すると、これまで手動で行っていた申請書類の処理業務が、kintoneのクラウド上で一元管理され、申請データの入力、確認、承認が自動化されます。申請者は、インターネット環境があればどこからでも申請を行うことができ、担当者はリアルタイムで進捗を確認できるようになります。 この仕組みによって、業務スピードが向上し、対応時間の短縮やヒューマンエラーの削減が期待できます。特に、データ入力や重複チェックといった単調な作業の自動化が、業務全体の効率向上に大きく貢献します

申請データの可視化による業務改善

kintoneには、申請データをリアルタイムで可視化する機能が備わっています。この機能を活用することで、さまざまな角度からデータを分析し、業務のボトルネックを特定しやすくなります。 たとえば、どの部門が申請処理に時間を要しているのか、申請がどのステップで滞っているのかをダッシュボードで簡単に確認できます。このようなデータを活用すれば、業務改善を実施したり、管理者が意思決定しやすくなります。結果的に、組織全体の業務効率も向上します。

ステータス管理の自動化

kintoneは、申請のステータスの管理を自動化できる機能を提供しており、各申請の進捗状況をリアルタイムで把握することが可能です。例えば、承認者が承認の操作をすれば、自動的に次の担当者に通知が届き、ステータスが更新される、という使い方ができます。

従来は担当者が進捗を確認し手動で更新していた作業が不要となり、効率的な進捗管理が実現します。自動化されたステータス管理によって、担当者間の連携ミスや処理の遅延を防ぐことができ、アラート機能を使うことで、申請が遅れている場合やトラブルが発生した際にも迅速に対応することが可能です。

セキュリティに配慮された環境が整っている

オンライン申請におけるセキュリティは非常に重要ですが、kintoneはクラウドサービスとして強固なセキュリティ基準を満たしており、暗号化通信やデータバックアップの体制が整っているため、安心して利用できます。

特に自治体や企業が扱う個人情報の保護に対しても、kintoneは高いセキュリティレベルを提供しており、アクセス制限やログ監視などの機能も完備されています。独自のフォームを設置する場合、セキュリティ対策や診断などが必要になりますが、kintoneを活用することで、不正アクセスや情報漏洩のリスクに加え、その対策に必要なコストを大幅に低減できます。

柔軟なカスタマイズ性

kintoneによる電子申請の大きな魅力は、柔軟なカスタマイズ性です。自治体や企業ごとに異なるニーズや業務プロセスに対応できるよう、フォームやワークフローを自由にカスタマイズできます。

さらに、プラグインやAPIを利用して他のシステムと連携できるため、既存のシステムを活かしながらkintoneを導入でき、システムの入れ替えや統合にかかるコストや手間を大幅に削減できます。

コスト削減と運用負担の軽減

kintoneを導入することで、自治体や企業はコスト削減と運用負担の軽減が実現できます。紙ベースの申請書類をデジタル化できるため、紙や印刷、郵送などのコストを削減できるだけでなく、申請処理業務にかかる労力も軽減されます。

また、クラウド上でシステムが管理されるため、ITインフラの維持コストが削減され、システム運用にかかる負担も軽減されます。これにより、長期的なコスト削減効果が見込めます。

kintoneによる電子申請の自治体での導入事例

自治体においても、kintoneによる電子申請の導入は多くの成功事例があります。

ある自治体では、住民からのオンライン申請受付業務にkintoneを活用し、紙の申請書類を完全にデジタル化して処理時間を大幅に短縮しました。

事例紹介:kintoneを利用した支援金オンライン申請システムを短期間で構築

上記事例の自治体では、kintoneのカスタマイズ性を活かして、自治体のニーズに合わせた申請フォームを作成しました。リアルタイムで申請データが可視化されるようになったことで、迅速な業務改善が実現され、住民サービスの向上にも繋がっています。

神戸デジタル・ラボが提供するkintoneセミオーダーサービ

神戸デジタル・ラボでは、企業の業務効率化を支援するため、kintoneをベースとしたセミオーダーサービスを提供しています。kintoneの強みである柔軟なカスタマイズ機能を活かし、お客様ごとの独自要件に応じたシステム構築が可能です。

詳しくは、「kintoneのセミオーダーサービス」専用サイトをご覧ください。

「kintoneのセミオーダーサービス」専用サイトはこちら

まとめ

kintone電子申請システムは、オンライン申請業務の効率化、申請データの可視化、ステータス管理の自動化といった豊富な機能を提供し、自治体や企業に大きなメリットをもたらします。また、セキュリティ対策が充実しているため、安心して利用できる点も重要です。さらに、柔軟なカスタマイズ性やコスト削減の効果もあり、今後の業務効率化に向けて検討すべきツールのひとつと言えるでしょう。

KDL遠藤の写真

筆者:遠藤 満

デジタルビジネス本部 システムインテグレーション(SI)チーム