事例紹介
DX推進を伴走支援 生成AI・ローコードツール活用研修と社内問い合わせシステム内製化のサポートを提供
昨今、ビジネス環境の変化に柔軟かつ素早く対応するためにローコードツールや生成AIを用いたDXの内製化と人材育成に取り組む企業が増えています。
今回ご相談いただいた積水化学工業様のデジタル変革推進部情報システムグループでは、システム内製化の手段として、生成AI、ローコードツール、Microsoft Azure に関するノウハウを蓄積したいとお考えでした。一方で、社内からの問い合わせ対応や日々の業務に追われて、新しい技術の情報収集や習得、実際の活用・普及活動を社内のリソースだけで両立するのが難しい状況でした。
ご支援内容
ご相談いただいたテーマに沿って、3つのソリューション「1.自社業務での生成AI活用に向けたワークショップ」「2.社内問い合わせシステムの内製化支援」「3.Microsoft Azure 研修」を実施しました。
- 生成AI活用ワークショップ
- 自部門の業務の中から生成AIを使って効率化できる業務を探すワークショップを実施したい。
- 社内問い合わせ管理システムの内製化(業務DX)支援
- 社内からの問い合わせに電話・メールで対応しており、データとして記録できていない。
- 社内問い合わせ業務が属人化しているので、その対応をシステムで自動化して業務効率をあげたいが、日々の業務対応に追われて時間・人ともにリソースを割きにくい。
- ノーコード・ローコードツールを社内で活用していけるよう、ノウハウを蓄積したい。
- Microsoft Azure 研修
実施の背景
実施内容
3部構成のワークショップをご提案し、積水化学工業様の大阪本社・京都研究所で実施しました。
また、第1部で実施した講義とハンズオンの内容は、他の部門が生成AIへの理解を深めるためにも役立つ、とご評価いただいたことから、全社向けの動画配信サービスで公開していただけるよう積水化学工業様のガイドラインやデザインテンプレートに沿って動画版を製作しました。
実施内容 | 概要 |
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第1部 講義+ハンズオン | ・生成AIの概要と得意・不得意を知り、ユースケース、プロンプトの書き方を学ぶ。 ・実践形式で、ユースケースごとのプロンプトを書く体験をする。 ・プロンプトをチューニングして生成AIからより望ましい出力を得るプロンプトエンジニアリングに挑戦する。 |
第2部 アイデアソン | ・自社業務のどのようなところで生成AIが活用できるのか、アイデアを洗い出し、どの業務での生成AI活用を優先的に行うかを決定する。 |
第3部 ロードマップ作成 | ・アイデアソンで決定した業務での生成AI活用を実現するため、ロードマップを作成する。 |
結果
ワークショップ全体を通して、生成AIの基本概念やユースケースに沿った使い方や使いどころを習得していただきました。公開した動画も多くの方にご視聴いただいています。 また、第2部のアイデアソンの中で、生成AIとローコードツール(Power Apps)を活用して社内問い合わせ業務の効率化に取り組むことが決まり、実現に向けたロードマップを作成することができました。
ワークショップで決定した、社内問い合わせ業務の効率化に向け、検証用システムの内製化をサポートさせていただきました。
実施の背景
実施内容
システムの内製化に必要なノウハウを蓄積していただけるよう、設計からシステム構築まで伴走型でご支援しました。
初めに、社内問い合わせ業務の完全自動化をゴールと設定し、工程とマイルストーンのすり合わせを実施しました。次に、実際の問い合わせ業務に基づいてユーザーストーリーを作成し、ユーザーのニーズに沿っているかを検証するためのMVP(*1)の機能を決定しました。その後、MVPを積水化学工業様と共にMicrosoft社のローコードツールPower Appsを使って構築しました。
*1 MVP:Minimum Viable Product/価値を提供できる最小限の機能を持つ製品
結果
社内問い合わせ業務の自動化の実現に向けて、マイルストーンや検討事項を整理することができました。また、積水化学工業様が主体となって、システム構築から検証までを体験していただきながら、その過程で、Power Appsを使ったシステム開発のノウハウを習得していただくことができました。
実施の背景
- 社内各所からMicrosoft Azureの各種サービスを利用したいとの要望がある。
- 権限やコストなどの適切な管理ノウハウを蓄積し、Microsoft Azureの維持・管理業務を効率化したい。
実施内容
Azureの基本概念や全体像を習得する基礎編と、Azureのサービスを画面上で管理するAzure Portalの使い方やサブスクリプションの体系、リソースの管理方法などを習得する応用編の2回に分け、講義を実施しました。
結果
Azureのリソースや権限について理解を深めていただき、積水化学工業様の状況に則した管理構造を自社で検討いただけるようになりました。
コーポレート デジタル変革推進部 情報システムグループ
この度は、生成AIに関するハンズオンワークショップ・研修に対し、心よりお礼申し上げます。
KDL様の生成AIに関する深い知見および技術力の高さに安心して受講を進めることができました。また、当社の悩みを掘り下げて理解いただき、当社向けにカスタマイズされた研修を提供してくださったことに深く感謝しております。伴走型の研修は、我々の理解を一層深める貴重な機会となりました。
今回の研修を通じて得られた知識とスキルを活かし、生産性向上に寄与するAI基盤の導入および展開を進めていきたいと考えています。引き続きKDL様の優れた技術力と専門知識を活用し、より高度なAIソリューションの開発と実践を期待しております。特に、我々が直面する新たな課題に対してもKDL様と共に取り組み、最適な解決策を見出していきたいと考えております。